"場面" を創るTRPGの戦闘 -18-　ユドナリウムの使い方

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　「腐敗の影」ルームデータに含まれるキャラクターのコマのチャットパレットには戦闘で使う式を「▼イニシアチブ判定」以降に記述しています。

　ジャイアント・ラットAとファイター1の、それぞれのチャットパレットから、「1d20+{イニシアチブ修正} {name}のイニシアチブ判定！」を使ってイニシアチブをチャットウィンドウに宣言することができます。
　宣言されたイニシアチブの値を、そのコマの「キャラクターシート」にある「イニシアチブ」の項の値に入力してください。そして「インベントリー」を開くと「テーブル」タグに、イニシアチブに値が入っていて、高いPCから順に並びます。
　このようにして、「インベントリー」をイニシアチブ管理ボードにできます。状態を記録するテキスト・ボックスやヒット・ポイントも表示され、それぞれのキャラクターシートを開かなくても、PCやモンスターの情報を共有できます。

　「腐敗の影」ルームデータでは、インベントリの「共有」にあるモンスターのコマは "イニシアチブ" に、どの場面に登場するかを入力してあります。ですので戦闘遭遇に登場するときは「テーブルに移動」を行ってから、イニシアチブ判定を行って結果をキャラクターシートの「イニシアチブ」を書き換えます。
　「インベントリ」に表示されている項目は、そのまま「インベントリ」のウィンドウで入力することもできます。ただし値を入力した瞬間に有効になるため、イニシアチブの値を「インベントリ」で入力・変更すると、入力された値の位置へ瞬時に並び替えられてしまいます。複数人が「インベントリ」からイニシアチブ値を入力しようとすると、タイミングによって見失ったり、違うキャラの値を書き換えたりと事故の元です。自分の操作するコマのイニシアチブは、キャラクターシートから書き換えましょう。

　並べ替えのキーにする項目は「イニシアチブ」だけなので、それ以外の項目は書き換えても「インベントリ」での並び順は変わりません。この設定は「インベントリ」のウィンドウにある「設定」のボタンをクリックし、並び順のキーを項目名で変更することができます。ただ、イニシアチブ管理ボードとして使うのであれば、そのまま利用します。

　「インベントリ」でモンスターには「ヒット・ポイント」「一時的ヒット・ポイント」は表示していません（D&D第5版では、厳密にはステータス・ブロックの内容をPCが知る手段のルールがないため）。機能としては、モンスターの「キャラクターシート」でのヒット・ポイントの項目名が「hp」であるため引っ張ってきておらず、「一時的ヒット・ポイント」はモンスターのキャラクターシートには無いからです。

　モンスターのヒット・ポイントも「インベントリ」に表示されて、プレイヤーもわかってかまわない、というプレイスタイルでしたら、表示するように簡単に設定を変更できます。「テーブル」タグのすぐ下にある「設定」ボタンをクリックすると、「表示項目」を設定できます。一番後ろ、「一時的ヒットポイント」の右に、半角文字で1文字空けて「hp」と入力しましょう。するとモンスターのデータに「hp」が表示されます。「hp」の文字を消すと、表示されなくなります。
　「インベントリ」の「並び順」「表示項目」設定は、キャラクターシートの項目名で項目を選択しています。キャラクターシートの項目名の方を変えることで、インベントリに表示しないようにもできます。

　「共有」タグには "魔術師" というキャラクターが格納されていて、「イニシアチブ」には "C" とあり、「ヒット・ポイント」「一時的ヒット・ポイント」が表示されています。これを、「インベントリ」の表示項目に「hp」を加えていない状態で、"魔術師" のシートを開き、項目名の「ヒット・ポイント」を「hp」に書き換え、「一時的ヒット・ポイント」の項目名は消してしまいます（空にすると "Value" と薄い文字で表示されます）。すると「インベントリ」では、モンスターと同様にヒット・ポイント、一時的ヒットポイントは表示されなくなります。

　なお、「状態1」「状態1終了」「状態2」「状態2終了」とも、テキスト・ボックスとして機能するので「伏せ」や「毒」といった状態とその期間を記録するだけでなく、特に制限なく文字で状況をメモできます。こちらも自PCは任意に書いてもかまわないでしょうが、DMが操作するコマにあるこれらの項目を無断で書き換えることはしないでおきましょう。

　また、「インベントリ」でどのような設定をしても、PCだろうとモンスター/NPCだろうと「キャラクターシート」は誰でも「詳細を表示」で開いて見ることができるため、プレイヤーはモンスターやNPCのキャラクターシートを開かないのがプレイ・マナーでしょう。ダンジョンマスターズ・スクリーンの内側をのぞき込むようなものです。

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