グラフィカルなマップでのプレイ
ユドナリウムをウェブブラウザーで開くと、マップには森の中を抜けていく小道が描かれた画像が設定されています。この画像は、ユドナリウムのトップ・メニューにある「テーブル設定」から変更できます。敷くマップに、洞窟やダンジョンや建物の部屋や通路、屋外の街道、街角など、さらに場所が描写されていれば戦闘場面の迫真性は高まります。公式のアトベンチャーに掲載されている数多くのダンジョンのマップは、ゲームの戦闘ルールを活かし、ミニチュアを配置することで真に迫った場面が卓上に(ユドナリウムでは画面上に)広げることができます。
具体的に「腐敗の影」を参照して設定してみましょう。「腐敗の影」は入門者・初級者向けのアトベンチャーであるため、選択ルールであるグリッド・マップを使う戦闘は説明されていません。いちど、素のルールで遊んでみてからグリッド・マップを使った戦闘を採用してプレイすることをお勧めします。内容が分かっていても、グリッド・マップを使ったプレイは一味違い、冒険の過程が楽しめることがお判りいただけると思います。
「腐敗の影」は「1.依頼を受ける (10~30分)※」という場面から始まります。添え書きで「※会話や交渉事がメインの場面となります。」とあり、依頼人NPCがプレイヤーに必要な情報を伝えることができれば、凝った事をしなくてもセッションの進行には問題はありません。
この "怒れる雄鶏亭" での出来事をコマとグリッド・マップを使って表現します。ダウンロードしたマップの画像を、ユドナリウムのウィンドウにドラッグ&ドロップします。
怒れる雄鶏亭のマップ
「テーブル設定」を開き、画像を投入したマップに変更し、"Width" を6、"Height" を8に設定します。戦闘ではないのでイニシアチブ管理のマスはつけていません。
1つのテーブルに着席しているようにPCたちのコマを置き、依頼者であるウェイン・コーワンのコマも置きます。
説明の都合から、PCはクラス名がコマの名前になっていますが、コマの「詳細の表示」を開いて "name" の項目を書き換えて、プレイヤーが考えたPCの名前にすれば、マップでの表示の名札もキャラクター名になります。
ウェインはセリフの中で「僕は」と自称し、PCに伝える情報の中で「三男」だというので男性です。歳はあまりとっていない印象です。種族は書いてありませんが、ヒューマンが無難と考えられます。なのでコマは、ファイター1 かクレリック1 あたりをコピーして使えば、そうハズれた感じにはならないでしょう。あるいは、ウェインが男性とわかる部分を変更して女性にしてもかまいません(依頼人が魅力的な異性だと仕事熱心になるになるキャラクターはよくいますし、話が広がりやすいでしょう)。ファイター2 か、ウィザード1 のコマをコピーして、依頼人のコマとして配置します。
コピーのコマでは同じ人物がいるようで違和感があるなら、コピーしたコマを右クリックし「詳細を表示」から「画像変更」のボタンで開くウィンドウで、ユドナリウムに標準で入っている画像から選び変更することもできます。立ち絵画像を手に入れて、コマへ組み込めば、より「らしく」なります。
ウェインは読み上げ文にあるセリフで必要な情報を伝達する役割ですが、マップにミニチュアが配置してあることを活かし、言葉以外の演技で登場人物としての解像度を上げることができます。
例えば、テオ村や、村に向かう道がどの方向にあるのか、彼の馬車は宿屋どこに駐車しているかを決めておき、彼がその説明をするときに方向を指さしたり、PCを見ずに思い浮かべた遠くを見ている様子だ、といったお芝居をさせることができます。
また、一人のPCに話し続ける視野の狭い性格を思わせる演技をしてもいいし、セリフごとに各PCに顔を向けて、話し慣れた人格者に見える演技をしてもよく、セリフを読み上げるだけよりもキャラクター性が高まります。演技と言っても、DMが実演しなくてはならないわけでなく、「~(読み上げ文のセリフ)~。と、PCたちを見まわしながら、落ち着いて話すよ。」といった、解説でもかまいません。
プレイヤーもPCが話す通りの実演をする必要はありませんが、例えば報酬のこと、乳製品、革製品などの言葉が出たときに「その部分に興味を示すよ」と言えば、NPCとやりとりの会話になりやすく、PCの性格をロールプレイできます。単純な情報の提示・伝達でなく、リプレイ作品などでよく挿絵が入っている「依頼を受ける場面」になり、TRPGのライブ感を得られるセッションになります。
ダンジョンズ&ドラゴンズ 日本公式サイト
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◆その他の連載記事はこちら
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