プレイヤー・キャラクター(PC)と、モンスターまで、戦闘に参画するクリーチャーの距離配置とイニシアチブ順の決定まで行っていますので、ターンの進行に沿って説明していきます。
イニシアチブが高い数値の者から行動の順番「ターン」が来ます。この「イニシアチブ順」は、戦闘が始まるときに一度決まったら、その戦闘が終了するまで変わることはありません。ターンが一巡して、イニシアチブ順が終わるまでを「ラウンド」と呼びます。
ターンが来たクリーチャーは、行動として「移動」と「アクション」を行います。攻撃や呪文の発動などは「アクション」のうちのひとつです。
イニシアチブ順が進んで各クリーチャーにターンが回ることは、機械的なことなので難しいことはありません。DMは、ターンが来たPCのプレイヤーに「ファイター1のターンです」などプレイが明瞭に進むようアナウンスしたり、モンスターについてはプレイヤーのターンでの動きを見ながらどう行動するかをDMは考えておくと、プレイがスムーズに進められるでしょう。
同じイニシアチブ順がある時は、それがPC同士であればプレイヤー間でどちらが先に行動するか決めてかまいません。モンスターの一種の集団内や、モンスター同士などDMが操作するクリーチャー同士でイニシアチブ順が同じ場合はDMが決めて動かします。
例では同じ「ゴブリン」がA~Dまで戦闘に参加しています。同じデータ・ブロックを持つクリーチャーの集団については、DMがまとめて1回だけロールし、その集団のクリーチャー全員が同時にターンが来ますので、このゴブリンたちはイニシアチブ順7でターンを得て、DMが操作をします。
ウィザード1とゴブリンたちのように、PCとモンスターで同値の場合は「DMが行動順を決めてよい」とルールにありますが、細かい理由などを考えて複雑化したり、参加者間での意見整理などの手間・時間をかけるよりは、単純な方法としてPCから行動してもらうことをお勧めします。
例では、ファイター2とローグ1がイニシアチブ順20で、一番先にターンが来ます。イニシアチブが同値のPC同士はプレイヤー同士で好きな方から行動できますから、
- ローグが 0 ft の近接状態にいるゴブリンを攻撃をし、ダメージが入ったゴブリンにファイター2がロングボウで攻撃をしよう
- ファイター2がロングボウで攻撃し、ダメージが入ったゴブリンにローグ1が追い打ちする形で攻撃しよう
- ファイター2、ローグ1の攻撃が当たれば、1体のゴブリンが倒せそうか? 倒せなくてもクレリック1、ファイター1がゴブリンたちより先にターンがくるから追撃できるかも
といったPC同士の連携などの戦術を練ることができます。
同値のイニシアチブ順の時だけでなく、このあとクレリック1(イニシアチブ19)、ファイター1(イニシアチブ16)、ウィザード1(イニシアチブ7)、そして敵のゴブリンたち(イニシアチブ7の、ウィザード1のあと)にターンが回ることを考慮し、なにを行うべきかを想像していると、パーティー内での連携をうまくプレイすることができます。これはPCそれぞれのクラスとしての活躍に結びつきます。
ターンの中には「アクション」と、位置の「移動」ができますから、配置のマップも意識して状況把握すれば、パーティーがチームとしてより良く敵にあたる行動を取ることができるでしょう。PCのレベルが上がっていくと、はるかに派手で強力な技や呪文を使うことでチーム・プレーを繰り広げ、手ごわい敵に立ち向かって勝てるよう成長していくことになります。
次回は、いよいよターンの中身を説明します。
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