装備と旅の仲間と
種族とクラスを選択し、能力値と能力修正値まで出来上がったら、次に装備を揃えます。判定に使う技能の値や、戦闘で使用する項目は、武具や一部の道具での影響があるからです。
そのクラス必須の持ち物は、各クラスの「装備品」の項目で選択したと思います。ベーシック・ルール であれば、ファイター、ウィザード、クレリック、ローグについて、それぞれ必須装備はそこから得ているはずです。
それ以外は、「背景」に「装備」と所持金が記載されていますので、それを持っていることになります。ベーシック・ルール 第5章:装備 (PHBでも同じ第5章 P.143)に "剣と盾" 、 "武器" 、 "冒険用装備" 、 "道具" とアイテムの説明と金額があるので購入することができます。細かい買い物を楽しむことができますし、「装備品パック」という7種類のパックから選んでおく手もあります。
ここまでのデータをキャラクターシートに順に書き整えたら、PCのレベルによる習熟ボーナスを確認して、それらから算出される項目を足し算(まれに引き算)していきます。
キャラクター・シートを見ながら順にいきますと、キャラクター名の下「習熟ボーナス」に、作ったばかりのPC1レベルですから1レベル時の "2" を書きます。この習熟ボーナスはレベルによって上昇し、PCの強さを直接的に表します。そのPCが、何に習熟していて、このボーナスを判定に加算できるのかは、クラスの説明の中に示されています。また武器、防具アイテムによっては「君の習熟ボーナスを加えることができる。」と書かれていたりします。
これらの習熟ボーナスの反映項目と、能力修正値を参照して、「セーヴィング・スロー」「技能」「受動【判断力】〈知覚〉」の欄に判定の修正値はすべて記入できます。
右に一段移って生存や戦闘に関する値の項目を入れていきましょう。アーマー・クラス(鎧による)、イニシアチブ(【敏捷力】の能力修正値から)、移動速度(種族と、一部の鎧に影響される)が計算できます。最大ヒット・ポイント、現在のヒット・ポイント、ヒット・ダイス(クラスによる)は、ステップ2で説明されています。
「攻撃&呪文」は、身に着けた装備と対応する能力値から計算です。PC作成ではステップ5で説明されていて、近接武器、遠隔武器についての値がでます。さらに呪文を使うクラスでは、呪文の行使の説明の中で攻撃ボーナスについて、呪文の威力や効果については、呪文自体の説明の方にダメージのダイス種類・個数などが示されています。呪文は、自分のPCが必要なだけルールブックから書き出したり、最初から「呪文カード」を買って備えておくか、個人使用の範囲内でルールブックの該当部分やPDFファイルを画像化して切り出すなどすると使いやすいでしょう。動画の中に説明として差し込むパーツを作るのにも便利になります。
ほかシートの「その他の習熟と言語」「装備」「人格的特徴」「尊ぶもの」「関わり深いもの」「弱み」「特徴」は、作成中に出てきて選択したものを記入します。
これまでのPC作成は、ベーシック・ルールを用いて無料でできる範囲ですが、『D&D スターター・セット』を購入することで、遊び始める人向けに参考にできる作成済み1レベル・キャラクター、ファイター2名(武器、戦い方が異なる)、ウィザード、クレリック、ローグが手に入ります。彼らは「背景」が拡張されていて、『D&D スターター・セット』に入っているアドベンチャー・シナリオ「ファンデルヴァーの失われた鉱山」に紐づいた背景を持っていますが、「1~2レベル対応」となっているアトベンチャーに挑むのに問題はありません。名前は空欄ですので名前を決め、そのままプレイに使っても良いですし、作成の参考にすることもできます。
PCは専門家で、異なる専門家が集まり協力するパーティーで脅威に挑むので、1体だけでなく各クラスを用意しましょう。スターター・セットが見本で、ファイター、ウィザード、クレリック、ローグが各1名いるとバランスが取れます。
ルールを知るために遊ぶには、「ファンデルヴァーの失われた鉱山」のパート1や、ベーシック・ルールと同じWebページでダウンロードできる「腐敗の影」がお勧めです。
次回からは、動画にするにあたってのアトベンチャー・シナリオの選択や、作り方の指針などをご紹介していきます。
とはいえ、「ファンデルヴァーの失われた鉱山」「腐敗の影」とも、はじめてD&Dを遊ぶみなさんが取り掛かれるような作りになっています。すぐ遊んでみたい皆さんは、年末年始の長いお休みにビデオチャットを使ったオンライン・セッションなどに挑戦してみてください。