PCの人物像を決めていこう
種族、クラスを決め、標準的な能力値セットを能力値に配分するか "能力値ポイント" で能力値を買う方法で能力値も決まったかと思います。
ルールブックのステップ方式の説明では、ヒット・ポイントとヒット・ダイス、習熟ボーナスが前後して登場しています。これはクラスのレベルから決まる数値であるためですが、最大ピット・ポイントは、選択したクラスに決められている1ヒット・ダイスに【耐久力】修正値を加算したものなので、能力値が決まり各能力値の修正値が算出されてから、キャラクターシートに記せばよいでしょう。
次のステップ4では、ゲーム的能力が決まり、それに肉付けしていきます。
まず、能力値の数値が表すことを考えます。たとえば、【筋力】が15か14といった高いキャラクターは筋骨隆々もしくは運動選手のような引き締まった体をしているでしょう。能力値それぞれが高い場合、低い場合の指針は、ステップ4に書かれています。
種族には、顔立ち、背丈や肉付きの平均的特徴、肌の色や髪の色についても情報があるので、好みに合わせて決めることができます。「属性」も、種族によっての傾向として提示されます。「属性」は、「秩序/中立/混沌」と、「善/中立」の2軸で表される、PCの行動の基本理念です(ヒーローたるPCは、基本的に「悪」はありません)。種族の解説の中で、その種族の多くは "秩序にして善" だ、といった形の説明があるので、選んだ種族で多い属性を書いておけば良いです。プレイにおいてPCの行動指針となりますが、近年はあまり属性設定に縛られず、プレイヤーの性格や判断で行動を判断して楽しまれています。
PCの属性(行動の基本理念)
秩序にして善 | 中立にして善 | 混沌にして善 |
---|---|---|
秩序にして中立 | 中立にして中立 | 混沌にして中立 |
秩序にして悪 | 中立にして悪 | 混沌にして悪 |
※ヒーローたるPCは、基本的に「悪」はありません。
次にPC個人の内面の性格設定である項目を決めていきます。これら「人格的特徴」「尊ぶもの」「関わり深いもの」「弱み」は、「背景」を選んだ中に各々の表があり、その「背景」らしい内容を、表から選択するかダイス・ロールでランダムに決めることができます。
PBR では、「貴族」「賢者」「侍祭」「犯罪者」「兵士」「民衆英雄」が用意されていて、各々1つか2つの技能習熟、道具習熟に、その背景向けの装備と所持金も得られます。PHBではさらに8種、全13種の背景があり、「兵士」の中の「兵士の種類」など、サブ背景とも言える選択ができるものもあります。キャンペーン・アトベンチャー・シナリオにも、そのアトベンチャーの内容に関連する「背景」や、既存の背景の拡張情報などが収録されていて、PC単体の性格付けにとどまらず、物語に深くかかわる立場のPCを造り出すことができます。
あとは名前をつければ、個人としてのCPは完成します。名前も、種族それぞれでよく見られる氏名や、名前の付け方が紹介されているので、参考にして名づけることができます。『ザナサーの百科全書』には、代表的なPC向け種族の名前や、日本風を含む実際の17の言語での人名が、ダイス・ロールで決めることもできる表で掲載されています。
さて次回は「ステップ5:装備の選択」で、武具や道具、戦闘で使う項目などを決めていきます。