種族、クラスの選択で決まるPCの姿
プレイヤー・キャラクター(PC)を作るのに、種族とクラスを決めると、そのPCの基本的なビジュアルも決めることができます。ヒューマンのファイターは、基本的な人のシルエットに鎧を着て、剣や盾を携えることが多いでしょう。鎧が重装鎧であれば太めのシルエットに、軽装鎧であればスマートに、盾でなく二刀流にしたり、剣以外の武器にして違うスタイルにすることもできます。
エルフのウィザードとなれば、ACはないローブを着て、呪文書や杖を持っていることが思い浮かびます。ですがエルフには "エルフの武器訓練" という特徴がありロングソード、ショートソード、ショートボウ、ロングボウを使う余地があります。ローブ姿の魔法使いでありながら、ロングソードを佩きロングボウを得意とする細身の長身、というルックスのPCにできます。
種族の選択で大きいのは、その種族の姿と、種族らしさ、そして種族の "特徴" にあります。さらに、「ソード・コースト冒険者ガイド」や「エベロン冒険者ガイド 最終戦争を越えて」などには、その世界で彼らがどのような社会、風俗、営みをもっているかが紹介されています。「どのような人物をPCとしたいか」という面から種族を選ぶと、PCの人柄や姿も想像しやすく、動画で立ち絵を用意するのにも材料となります。
クラスの選択は、剣と魔法の世界での冒険で、どのように活躍したいか、によります。武具でか、呪文でか、得意な技能で切り抜けるか。クラスの紹介を読んで想像してください。とはいえ種族の選択よりはデータを重視しても良いでしょう。クラスによってできることやクラスの特徴は、戦闘を含めた命がけの場面において、PCやパーティーが生存し冒険を続けていくための生き延びる力に直結するからです。
PBR P.10(PHB では P.12)の、 "能力値の要約" の表を見ながら、種族の選択(ステップ1)、クラスの選択(ステップ2)、組み合わせを検討して、能力値のどれに重点を置くかを考えます。そのうえで、ステップ3:能力値の決定にある方法で、具体的に能力値を決めます。
英雄になっていくPCを作るのに種族、クラス、能力値の効果的な組み合わせを考えることができる一方で、組み合わせが能率的ではない「向いていないのに頑張る」キャラクターを作ることもできます。その場合には、DMだけでなく参加するプレイヤーの間で、了解を得ておく必要はあるでしょう。「向いていないのに頑張る」キャラクターは生き延びればドラマティックですが、PCの死の危険も含めたゲームであるD&Dの冒険では、そのPCが足を引っ張る可能性はありえますし、仲間のPCや味方のキャラクターの命に関わるからです。セッションを楽しく遊べてこその動画でしょうから、一緒に遊ぶ面々とも気持ちよくプレイできるようにしましょう。