動画からのテーブルトークRPG入門2
TRPGのキャラクターはビジュアルとセリフだけでなく、ゲームのルールにのっとったデータを持ちます。動画化する作業段階まで行けば脚本・台本によって動画内に配置されることになるかもしれませんが、編集素材としてプレイする現場では、ゲームのルールに則ったデータを持っています。
D&Dには【筋力】【敏捷力】【耐久力】【知力】【判断力】【魅力】の6つの "能力値" があります。これらの能力値から導き出される "能力修正値" 、そこに経験や訓練があったことを反映する "技能" の値を決めて "キャラクター・シート" に記録しておきます。戦闘用には戦闘ルールで使用するデータが必要で、それらも能力値から計算されたものになります。
ゲームをプレイするにあたり、それらデータを組み立て、種族を選び、物理武器を用いるファイターや呪文を行使するウィザードといった "クラス" を得て、武具を含め持ち物をそろえ、名前や容姿を考えて、1人の登場人物を用意するのがキャラクターの作成です。詳しく創るのなら、生い立ちや冒険に出るまでの経歴、こだわりや望み、立ち振る舞い、肌や瞳や髪の色といったものまで決めておくことができます。数値のデータは、ゲームを公正な状態にプレイするのに使います。数値を持たない情報は、別のキャラクターやモンスターと出会う場面で活用されるかもしれないものです。
「ダンジョンズ&ドラゴンズ プレイヤー用ベーシック・ルール日本語版」で、「第1章:キャラクター作成手順」に、ステップ形式で進めるキャラクターの作成について説明があります。作成に使うデータ、情報は「第2章:種族」「第3章:クラス」「第4章:個性と背景」「第5章:装備」までに収録されています。ベーシック・ルールだけで、4種族と4クラスの組み合わせで、作成だけでなく1レベルから最大の20レベルまで成長させるルールも書いてあります。
キャラクター作成で能力値から決めて行くにあたり、どのような活躍をしようとするキャラクターを作るのかを考え、どの能力値に重点を置くか判断するためには、それらをどのように使うかを知る必要があるでしょう。次回は、20面サイコロ(20面ダイス)だけを使う、簡単単純ですがD&Dの核となる "判定" についてご紹介し、分かった状態でキャラクターを生み出そうと思います。