自称ガンマニアのソーサーちゃんと天然メイドのカップちゃんによる、ドタバタ・ガンファイト4コマ漫画!
解説では『図解 ガンファイト』を参考に、いつ巻き込まれるともしれない「銃撃戦」で生き延びるための知識をお届けします。正しいルールを知って、ガンアクション描写のウソ・ホントを見抜けるようになりましょう!
第18回目は、「防弾チョッキの性能とは?」について考えていきます。
漫画・文:ケメジホ(@kmjhknj)
「防弾チョッキを下に着込んでたおかげで助かったぜ……というシーン、映画なんかでよくありますよね!」というノリで始めたかったところですが、あるある~! というほど創作物で取り上げられることもないですよね、防弾チョッキ。
胸ポケットに入れていたロケットペンダントのおかげで助かったぜ、というシチュエーションのほうがまだポピュラーな気がします。
ただ「防弾チョッキ?なにそれ!初めて聞いたよ!」という人はまさかいないとは思いますし、みんなどこで刷り込まれているのか。今回はそんな防弾チョッキの小話です。
目次
防弾チョッキ? 防弾ベスト? ボディアーマー?
なかなか呼び名が定まっていないかのように思えるこの装備。
個人的には「防弾チョッキ」が一番馴染みがあるのですが、ファッションでの呼び方ともリンクしている都合でしょうか、最近は防弾ベストと呼ぶことが多いように思えます。防弾ジレとは呼ばないらしい。
英語ではボディアーマー(Body Armor)と呼称するのですが、この記事では防弾チョッキとして表記したいと思います。
どれくらい防弾する?
防弾性能の規格が定められており、Ⅱ-A、Ⅱ、Ⅲ-A、Ⅲ、Ⅳの5段階で別れています。
Ⅲ-Aまでが拳銃弾、Ⅲ以降はライフル弾となっており、ざっくりと言ってしまうと一般的な拳銃弾である9mmを防ぐのがⅡ-A。
9mm含め45acpや.40などほとんどの拳銃弾を防ぐのがⅡ。
銃にあまり詳しくない方でも強力な拳銃のイメージがあるであろう、.44マグナムの貫通を防ぐのがⅢ-A。
アサルトライフルやスナイパーライフルでも使用される7.62mm弾を防ぐのがⅢ。
より貫通力のある.30-06徹甲弾を防ぐのがⅣという具合です。
拳銃弾を防ぐ程度のもの、というイメージが強かったのでライフル弾も止められる性能には驚きですね。
ソフトアーマーとハードアーマーの違い
合成化学繊維で作られた比較的軽量の防弾チョッキで、軽く曲げたりもできます。
警官が着用しているものといえばイメージしやすいのではないでしょうか。
厚みもそれほどではなく、上着の下に着込むことも可能です。重さもⅢ-Aで約5kg程度と一般人でも着こなせそうな重量ですね。
拳銃弾よりも強力なライフル弾を防ぐために、ライフルプレートと呼ばれる板を仕込んだものです。やはりプレート自体の厚みがありますので、見た目も相応にゴツくなります。いわゆる兵士が装備しているものです。
見た目は現代風とはいえ、厚いプレートを身に着けているわけですからまさに鎧を着込んでいるようなもの。アメリカ兵が装備しているボディアーマーは約14kgもあるそうです。
ボディーアーマーだけでこの重量ですから、銃やその他の携行品も加えると装備重量は約60kgにも及ぶのだとか。これで動き回れるのだからすごいものです。
防弾チョッキには寿命がある
銃弾を防ぐほどの強靭な素材であっても経年劣化には耐えられず、5年程度が使用期限とされています。
実際に期限切れの防弾チョッキをつけて試し撃ちした男性が死亡した、というニュースもありますから、命に関わる道具の管理はきちんとしたいものですね。
◎ガンファイト・ガールズの記事
第1話「射撃に適した服装」第2話「銃の選び方」
第3話「車を撃つと爆発する?」
第4話「銃を撃ち落とせる?」
第5話「コック&ロックって何?」
第6話「排莢方向もいろいろ」
第7話「マガジンを抜いても撃てる?」
第8話「ライフルの構え方いろいろ」
第18話「防弾チョッキの性能とは?」
◎参考資料