自称ガンマニアのソーサーちゃんと天然メイドのカップちゃんによる、ドタバタ・ガンファイト4コマ漫画!
解説では『図解 ガンファイト』を参考に、いつ巻き込まれるともしれない「銃撃戦」で生き延びるための知識をお届けします。正しいルールを知って、ガンアクション描写のウソ・ホントを見抜けるようになりましょう!
第16回目は、「水中の標的にも弾は当たる?」について考えていきます。
漫画・文:ケメジホ(@kmjhknj)
敵に追い詰められ、咄嗟に海に飛び込む主人公。水面に銃を撃ち込むも、主人公は海中に潜って逃げおおせる……。こういった、銃撃戦の際に水に飛び込んで逃げるシチュエーションは、いろんな創作で見かけられます。
でも水中とか逆に動きづらいし、狙われ放題なんじゃないの? と思ってしまいそうなもの。今回は水に関連する銃の小話をご紹介します。
目次
水は天然の防弾ガラス!? 水面の防護性能とは
数十メートルの高さから飛び降りると水面がコンクリート並の硬さになる、というのは聞いたことないでしょうか。実際に、プールにお腹から飛び込んで痛い思いをした経験は誰にでもあるかと思います。
銃弾でも同じことで、着水時の衝撃によってコンクリートに撃ち込んだかのように威力を殺されてしまいます。使っているのがハンドガンであれば、およそ2~3メートル程度潜ればほぼ殺傷力を失うようです。
ただでさえ光の屈折で水中の標的を狙うのは難しくなりますから、2メートルも潜られれば銃撃はほぼ回避できそうですね(敵の数にもよりますが)。
威力が強いと逆効果!? 強力な弾ほど水中には通らないワケ
アサルトライフルやスナイパーライフルなど、強力な銃なら水中奥深くまで弾が飛んできそうなイメージがありますが、実際には逆です。
その強すぎる威力ゆえに着水時に弾頭が耐えきれず、砕け散って30センチも進まないのだとか。
凄まじい威力を持つ大口径の対物ライフルであっても結果は同じです。なので敵が無鉄砲に乱射してきたとしても、潜ってしまえば水面が弾を防いでくれます。まさに天然の防弾ガラス。
もっとも、浮上してしまえばただの的ですから、潜ったあとどう逃げるかも考えないといけませんね。
水中で銃を撃つとどうなる?
水中に弾が飛んでこないなら、水中から銃を撃って反撃したら一方的に攻撃できるのでは……!? というわけもなく、こちらもさっぱり飛びません。
弾薬は発射薬を薬莢で密封しているので、水中であっても発射自体は可能です。ただし水の密度は空気の約800倍。発射したところで強い抵抗を受けて数メートルも飛ばずに勢いを失い、沈んでしまいます。
さらに発射時のガスを利用して動作する銃がほとんどなので、適切に排莢できなかったり、最悪の場合銃が損壊します。反撃したいのであれば水上まで出て射撃するしかないでしょう。
ただし水上であっても銃内部まで浸水している状態ですぐ射撃すると、ものによっては損壊します。反撃するにしても少し水抜きしたいところですね。
水中で戦うための水中銃もある!
普通の銃は水中じゃほとんど役に立たない、ということで水中でも使えように開発したのが水中銃です。
水の抵抗を受けにくくするために、細長い矢のような特殊な弾薬を使用します。
ただその射程距離はおよそ30メートル程度。水深が深くなるともっと射程は短くなります。
地上での銃の射程を考えるとかなり短いですが、水中で撃ち合うようなシチュエーションはなかなかないでしょうから十分かもしれませんね。
◎ガンファイト・ガールズの記事
第1話「射撃に適した服装」第2話「銃の選び方」
第3話「車を撃つと爆発する?」
第4話「銃を撃ち落とせる?」
第5話「コック&ロックって何?」
第6話「排莢方向もいろいろ」
第7話「マガジンを抜いても撃てる?」
第8話「ライフルの構え方いろいろ」
第15話「サイレンサーでどこまで静かになる?」
第16話「水中の標的にも弾は当たる?」
第16話「水中の標的にも弾は当たる?」
◎参考資料