イラスト:緒方裕梨(@colornix) |
腸内環境をリセットできて、頭と体がすっきりすると話題の「断食(ファスティング)」。週末を利用した週末断食や、一日だけ断食を行うプチ断食など、いろいろな方法が紹介されています。
断食自体は紀元前から行われていますが、中世ヨーロッパにおいては、キリスト教が断食日を定めていました。
時代や地域によっても異なりますが、四旬節、四季の祭日、祝日の前日、そして毎週金曜日に行うとされています。これらを合計すると、年間で約93日間あることになります。
断食をする日は、日没後にだけ食べることが許されるほか、食べるものについても制限がありました。獣類や鳥の肉、乳製品、卵などは禁止で、食べてもいいのは魚や精進料理です。
肉が好きな人にとってはつらいものに違いありませんが、断食日を免除された人々もいます。子供、老人、病人といった食事を抜くと健康に害をきたす恐れのある人々をはじめ、旅人や重要な仕事をしている人たちです。また、飢饉のときも全面解除となりました。
なお、例外的にいつでも食べてよいとされた肉もあります。
北欧からドイツにかけて生息していたビーバーもその一種。獣のような見た目をしているけれど、「泳ぐから魚と獣の中間生物」という無茶な理屈によって、ビーバーはOKとされていました。マグロやウナギのような味がするといいますが、はたして本当なのでしょうか……。
次回の1コマ漫画は2月3日に
「アメシスト」の1コマをご紹介します♪
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