イラスト:緒方裕梨(@colornix) |
聖職者とは、出家して教会に仕えることを選んだ人々のことを指します。
聖職者の歴史は、キリストにより任命された12使徒にまでさかのぼります。彼らは指導者であり、やがてその権威によって後継者、すなわち聖職者を任命していきました。
2世紀頃には、すでに聖職者と一般信徒の区別が明確になっており、4世紀にはいると、ローマの皇帝コンスタンチヌスによって聖職者に特権階級が与えられることになります。
聖職者になるためには、司教立ち合いの下、剃髪式を受けます。これは髪とともに俗世との関係を断つことを意味していました。彼らは教区における領主や役人であり、民衆の相談役でもあります。中世における聖職者の多くは知識階級であり、聖職者候補や信徒を指導するために学校を開く者もいました。
ただし、そのイメージとは裏腹に悪徳に身を落とす聖職者もいました。なぜなら特権階級である聖職者は、教会おすみつきの裁判所である教区裁判所以外で裁かれることがなかったのです。
ひと口に聖職者といっても、階級によって行える活動もさまざま。創作に取り入れるときは、こうしたことを意識してみるとキャラクター造形に役立つかもしれません。
◇参考書籍
次回の1コマ漫画は12月30日に
「世界の巫女」の1コマをご紹介します♪
◎シリーズ一覧