自称ガンマニアのソーサーちゃんと天然メイドのカップちゃんによる、ドタバタ・ガンファイト4コマ漫画!
解説では『図解 ガンファイト』を参考に、いつ巻き込まれるともしれない「銃撃戦」で生き延びるための知識をお届けします。正しいルールを知って、ガンアクション描写のウソ・ホントを見抜けるようになりましょう!
第13回目は、「弾倉って捨てちゃダメなの?」について考えていきます。
漫画・文:ケメジホ(@kmjhknj)
リロードは銃を扱う上で必要不可欠のアクションです。カシャッとマガジンを落として次のマガジンを差し込む動作は「カッコいい」の一言!
映画やゲームなどの創作物だとマガジンはカッコよく放り捨ててナンボみたいなところがありますが、実は これ、使い捨ての道具ではありません。
使い終わったマガジンは可能な限り持って帰ります。意外とエコ思考……と思われるかもしれませんが、単にゴミを出さない以外にもいくつか理由があります。
今回はなぜマガジンを捨てちゃいけないのか、ご紹介しましょう。
目次
マガジンを捨てない理由 敵に情報を与えるな!
まずはエコ的な理由として、再利用目的。
使ったマガジンを全部捨てていてはコストの面でもばかになりませんし、戦場で新しいマガジンが安定して供給される保証もありません。
マガジンを地面に落とすと衝撃で歪んでしまい、給弾不良の原因となったり、使用不能になることもあるため、基本は落とさずに回収します。
残弾が残ったマガジンを戦場に残せば敵に使われることもありえますし、たとえ完全にカラのマガジンだったとしても、敵の残党が回収して再利用するかもしれません。
自分がどれくらい弾を消費したかという情報を与えることにもなりますし、どんなものであれ敵の利となるものは残さないに限ります。
足元に落としたマガジンが原因で躓いたり姿勢を崩すことも考えられます。一瞬の隙が命取りの戦場ではこのようなリスクは回避したいところです。
他にも、マガジンを落とした音でリロードのタイミングを知られる、などのリスクも考えられます。
緊急時には素早いリロードを優先する
マガジンをなるべく捨てない理由を紹介しましたが、緊急時のリロードではいちいち回収などしていられません。
リロード中は射撃も出来ず完全に無防備ですからね。迅速にリロードすべきです。
そんなときはマガジンを落とすわけですが、足元に落とさないよう、マガジンリリースと同時に手首をひねって銃を回転させ、マガジンを横に飛ばすテクニックもあります。
自重で落ちないマガジンも回転の勢いで飛ばせますし、実用的かつ見た目もカッコいいので一石二鳥なリロード方法です。
マガジンの携行数はタクティカルリロードにも関係する
ゲーマーあるあるなお話ですが、銃を使うゲームではたとえ1、2発しか撃っていなくても暇さえあればすぐリロードするのが一般的です。
いざというときに弾切れが起きないよう、なるべくフル装填の状態を維持するという考えからなのですが、このようにまだマガジンに弾が残っている状態でマガジンを交換することをタクティカルリロードと呼びます(ゲーム用語ってわけではないですよ)。
現実の戦闘でもタクティカルリロードは行いますが、ゲームと違うところは「そんなに何回もフル装填にできない」ことですね。
考えてみれば当たり前の話で、数発撃ったマガジンをフル装填のマガジンと交換する……これを繰り返せば手持ちは中途半端な残弾のマガジンだらけになります。
マガジンから弾を抜いて詰め直すことでフル装填のマガジンを用意することはできますが、戦闘中に悠長に詰め直している暇はありません。つまりマガジンの携行数=戦闘中にフル装填にできる回数となります。
マガジンをほいほい捨てていたら、後々困ることになるかもしれませんね。
ちなみにリアル重視のゲームだとこのマガジン事情まで再現しているものもありますが、大抵のゲームではいくらでもフル装填のマガジンを出せます。
きっと弾を詰め直してくれる見えないアシスタントが常に一緒にいるのでしょう。
なお弾をマガジンに詰める作業はかなり力がいるらしく、兵士でも嫌がる作業だとか。見えないアシスタントも大変ですね。
◎ガンファイト・ガールズの記事
第1話「射撃に適した服装」第2話「銃の選び方」
第3話「車を撃つと爆発する?」
第4話「銃を撃ち落とせる?」
第5話「コック&ロックって何?」
第6話「排莢方向もいろいろ」
第7話「マガジンを抜いても撃てる?」
第8話「ライフルの構え方いろいろ」
第13話「マガジン(弾倉)は捨てちゃダメ?」
◎参考資料