自称ガンマニアのソーサーちゃんと天然メイドのカップちゃんによる、ドタバタ・ガンファイト4コマ漫画!
解説では『図解 ガンファイト』を参考に、いつ巻き込まれるともしれない「銃撃戦」で生き延びるための知識をお届けします。正しいルールを知って、ガンアクション描写のウソ・ホントを見抜けるようになりましょう!
第11回目は、「銃撃戦にける遮蔽物」について考えていきます。
漫画・文:ケメジホ(@kmjhknj)
遮蔽物となりえるもの
ハードボイルドな 主人公がバーで酒を飲んでいたら何やら怪しい男たちが現れ、突然の銃撃戦に!
とっさにテーブルをひっくり返し、銃撃を凌ぐ主人公。銃弾の雨を防ぎながら、「おうおう、派手に暴れなさるぜ」なんて軽口を叩いてみる……。
銃撃を描く創作物では、銃撃戦の最中に家具に身を隠すのはよくあることですが、ただちょっと待って。
テーブル硬すぎない?
今回はとっさの銃撃戦で銃撃から身を守る遮蔽物となり得るものはどういうものか、ご紹介したいと思います。
目次
降り注ぐ銃弾を テーブルで防ぐのは無理!
多くのハンドガンで使われる9mmフルメタルジャケット弾でも、厚み25mmの木の板を8枚貫通する程度の貫通力はあります。
(距離による多少の威力減衰もありますが、拳銃での銃撃戦の距離ならほぼ無視してよいでしょう)
かなりしっかりとしたテーブルを想定しても天板の厚みは30mm程度。うーん、テーブルをたくさん重ねればあるいは……?
より威力の高い弾を使うアサルトライフルなどを持ち出されてはもう、蜂の巣のできあがりです。テーブルで銃撃を受けるシーンがあったら、鉄板が仕込んであると思って納得しましょう。
銃弾は車も簡単に貫通する
車を遮蔽物として身を隠しながら銃撃するのもよくあるシチュエーションですが、こちらも同じ9mm弾で簡単に抜けます。そもそも足が丸見えであるという点で遮蔽物には適していません。
ちなみに警察車両などはドアに防弾パネルを仕込んであったり、窓ガラスが防弾ガラスだったりと対策しているそうで、これならドアを盾に撃ち合うという燃えシチュエーションが再現できそうです。
フライパンは防具じゃない
某ゲームに出てくる打撃武器(調理器具)。ゲーム中では装備していると敵の銃弾を弾いてくれます。
しっかりとした鉄製フライパンであれば、9mm弾くらいなら受ける角度によっては弾けるかも……。
ただ、アサルトライフルに使用される5.56mmや7.62mm弾になると厚さ3mmの鉄板も撃ち抜くため、フライパンじゃ無理そうです。
どんな銃弾も防ぐあのフライパンはものすごい厚さなのでしょう。重そう。
そもそも屋内で銃弾を防げるものはほとんどない
鉄製の家具なんてものはそうそうありませんから、屋内で遮蔽物として信頼できるものはほとんどありません。
使えそうなのはセメントやコンクリート製の壁、柱くらいのもので、銃弾を防げる家具はないと思っていいでしょう。
盾にするという考えは捨てて、身を隠すことによって狙いをつけさせないということに重きを置くべきかもしれません。物陰に隠れて姿勢を低く保ちましょう。
日常の銃撃戦で遮蔽物となり得るもの
・コンクリート製の塀、壁
身を隠すならやっぱりコレ! よほど薄いものでなければしっかり弾を止めてくれるでしょう。
・土嚢(どのう)
戦場でも弾除けとして積み上げるものですから、遮蔽物としての機能はばっちり。
そうそう置いてあるものじゃないのがた玉に瑕。
・木
意外なことに木はちゃんと遮蔽物足り得ます。もちろん体を隠せるくらいに太い木ならの話ですが。
それほどに太い木であれば、銃弾を止めるだけの厚みも十分にあります。
・車のエンジン部
エンジン廻りは車で一番頑丈な部位です。
車に身を隠すしかない状況ならエンジンのあるフロント側を盾にすると、銃の威力にもよりますが遮蔽物として使えそうです。
これらの遮蔽物でも「一発で貫通はしない」程度のもので、ひたすら撃ち込まれては苦しいものがあります。
同じ場所に留まり続けると敵に対策も打たれやすいですし、隙を見て逃げたり、攻撃に転じたりしたいものですね。
◎ガンファイト・ガールズの記事
第1話「射撃に適した服装」第2話「銃の選び方」
第3話「車を撃つと爆発する?」
第4話「銃を撃ち落とせる?」
第5話「コック&ロックって何?」
第6話「排莢方向もいろいろ」
第7話「マガジンを抜いても撃てる?」
第8話「ライフルの構え方いろいろ」
第11話「遮蔽物となりえるもの」
◎参考資料