イラスト:緒方裕梨(@colornix) |
クー・フーリンやフィン・マックールなど、ケルト神話にはたくさんの英雄が登場します。彼らは主に戦場で活躍しましたが、ケルトの人々が戦ばかりしていたわけではありません。今回は、ケルトの人々が楽しんだ娯楽をご紹介します。
インドアは宴会!
6世紀ごろのドイツ南西部ホーホドルフの墓所では、蜂蜜酒を満たした大釜や角杯などが多数発見されています。
宴会は地位の高い者を中心にした車座で行われ、主催者がその横に座ります。
注目すべきは、最も優れた勇者に与えられる「クラド=ミール(勇者の分け前)」の存在。これは料理の一番おいしい部分で、クラド=ミールに選ばれるのは非常に名誉なことでした。
またアイルランドでは「フィドヘル」、ウェールズでは「グウィズブイス」と呼ばれるチェスに似たボードゲームも広く楽しまれています。
アウトドアは球技!
狩猟には膨大な時間とお金ががかるため上流階級にしかできない娯楽であり、一種の戦闘訓練も兼ねていました。
現在のハーリングに似た、スティックと球を使った球技も人気の娯楽です。アルスター物語では、幼いころのクー・フーリンが150人の少年たちを相手に大立ち回りする様子が描かれています。
◇参考書籍
図解 ケルト神話
著者:池上良太
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次回の1コマ漫画は10月28日に
「中世ヨーロッパの愛の呪文」の1コマをご紹介します♪
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