イラスト:緒方裕梨(@colornix) |
現代では、よほどの辺境でない限りショッピングモールやコンビニエンスストアが充実していて、買い物に困ることはありません。今から約500年前のヨーロッパの都市や地方には、商品を担いで売り歩く行商人と呼ばれる職業の人々がいました。
小説や漫画の中に何気なく登場する彼らですが、いったいどのような服装をしていたのでしょうか? 15~16世紀の行商人を例に見てみましょう。
都市住民と同じく、ダブレットに身を包んだ中年の男性が一般的でした。旅暮らしのため、体つきは頑健である必要があります。
この頃の都市部には、商人組合(ギルド)という商いの縄張りがありました。香辛料や絹織物といった贅沢品は、ギルドによって流通が独占されていたのです。そのため、ギルドを嫌煙する行商人は地方を回って商売を行います。
RPGでよくあるように、高価な品を運ぶときは野盗から身を守るために護衛を雇うことも多かったようです。
◇参考書籍
コスチューム 中世衣装カタログ
著者:田中 天、山田章博
〉本の情報
次回の1コマ漫画は10月21日に
「ケルトの娯楽」の1コマをご紹介します♪
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