ラノベ好きVtuberとして活躍する本山らのさんによる、ファンタジー小説おすすめコラム「本山らのとファンタジー小説を読みませんか?」
小さい頃から本が好きだという本山らのさんが、テーマに沿ったお気に入りのファンタジー小説を紹介してくれます。今回は番外編ということで、新紀元社から創刊された文庫れーべるポルタ文庫の作品を取り上げてくれました。
書き手:本山らの
2019年8月に、新紀元社より新たな文庫レーベルが創刊されました! その名も「ポルタ文庫」。名前もかわいい。せっかくですので、8月刊の『死体埋め部の悔恨と青春』『託児処の巫師さま』の2作を読んだ感想をお届けしたいと思います。
もちろん、自腹で買って面白いと思ったので紹介するんですよ!
『死体埋め部の悔恨と青春』
まずは、斜線堂有紀先生の『死体埋め部の悔恨と青春』について。タイトルの「死体埋め部」というワードからしてインパクトが強いですよね。背徳的な部活動を行う先輩と後輩のお話です。
死体埋め部の悔恨と青春(ポルタ文庫) |
大学入学初日に夜道で襲われ、逆にその暴漢を殺してしまった男、
ミステリーとして楽しめるだけでなく、先輩後輩間の複雑な感情の描写がはちゃめちゃに良いんですよ……。後輩の推理を「承認」する破天荒だけど魅力的な先輩と、突如犯罪行為に巻き込まれた後輩の共犯関係。2人きりの「死体埋め部」活動が迎える結末とは……? 歪で”のっぴきならない”2人の青春の末路、見届けてみませんか?
『託児処の巫師さま 奥宮妖記帳』
ポルタ文庫創刊ラインナップのもう1作は、先述の「埋め部」とはガラリと変わった、中華後宮ファンタジー、『託児処の巫師さま 奥宮妖記帳』。この刊行ジャンルの幅広さもポルタ文庫の推せるポイントですね!
託児処の巫師さま 奥宮妖記帳(ポルタ文庫) |
男子禁制の奥宮で起こった妖怪騒ぎを解決してほしいと依頼された主人公は、止むを得ず女装して奥宮に潜入することに。猫の妖の謎を解いたり、人のやる気を吸ってしまう妖を退治したり、呪いの人形の未練を解消させたり、盗まれた妖封じの石を取り戻すため奔走したり。縦横無尽に活躍する巫師さまの姿が格好良く、連作短編形式で読みやすい一冊です。ピシッとした女性兵長とのバディ関係も素敵でした。
中華ファンタジーのお仕事ものライトノベルといえば、『薬屋のひとりごと』なども有名ですよね。個人的にはあまり触れてこなかったジャンルでしたが、面白さに開眼しちゃいました!読んでよかったです。あやかし×中華後宮モノ、ということで、日頃からライト文芸を好んで読まれる方にもおすすめしたい作品です。
▶SSはこちら! 『託児処の巫師さま』~真夏に雪女の噺を聞く~
☆☆☆
また、めちゃめちゃ細かいポルタ文庫萌えポイントなのですが、紙の書籍に使用されているフォントもかわいいんですよね。ついつい装丁も見ちゃう本山。
今後のポルタ文庫の刊行ラインナップを見てみると、イケメンが登場するミステリーから、焦れ甘ラブコメまで、幅広いジャンルがあるみたいですね。四六判単行本のモーニングスターブックスとはまた違ったジャンルを開拓していこうという気概、良い!
そして、そんな刊行ラインナップの中でも、10月刊の『小戸森さんは魔法で僕をしもべにしたがる』は、本山らのが推薦して書籍化に至った作品です!
魔法の力を借りながら、鈍感男子と恋人になろうとする奥手な魔女っ子のラブコメディ。お互いに相手のことが好きなのにすれ違ってしまう焦れったいラブストーリーとして楽しめるのはもちろん、コメディパートもクスッと笑えて面白く、王道ラブコメディとしてクオリティが高いのが推しポイントです。
二人の恋路にきゅんきゅんしたい人にも、軽快な掛け合いに楽しく笑いたい人にも、オススメできる作品なのです。
予約やご購入のほど、なにとぞよろしくお願いします……!!
ということで、本山らのは新創刊レーベル「ポルタ文庫」を応援しています!
本山らのと、ポルタ文庫作品を読みませんか?
本山らの(@Motoyama_Rano)
◎本山らのとファンタジー小説を読みませんか?
第1回『本山らのと魔法学校へ思いを巡らせませんか?』
第2回「本山らのと、女性作家さんが綴るファンタジーを読みませんか?」
第3回「本山らのと、剣で戦うだけじゃない! 個性派ファンタジーを読みませんか?」
第4回「 本山らのと、小説の中で吸血鬼と出会ってみませんか?」
第5回「 本山らのと、上下巻構成のライトノベルを読みませんか?」
第6回「本山らのと、ファンタジー世界を舞台にした医療ものを読みませんか?」