【夏のホラー企画!ディオダディ荘の怪奇談義】
これは饗庭ヨヲさんから寄せられた、とあるホテルの一室での話です。
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それは先日の土曜のことでした。
デートで今まで不調等でやむなくホテル泊まりだったから、調子のいい日に泊まりたいと私が言って、1泊デートの運びとなりました。
居酒屋で上機嫌になってホテルに来て、1度イチャイチャしたあと彼氏が眠くなり一緒に寝ようとしました。
ベッドに横になってしばらくして私の呼吸が浅くなり止まりがちになり、慌てた彼氏が風呂場の換気をしたり私は頓服薬を飲んで私は一旦息を吹き返しました。
それから、彼氏が呼吸をしなくなりました。
換気のせいかとエアコンを消し窓を開けましたが、風は入るものの部屋の真ん中は澱んだ空気のまま。おかしいと思いました。
不調だから拒む彼氏をなだめてキッスしていると、明らかに部屋の空気が変わりました。
しばらくして彼氏の呼吸が戻り、ベッドに寝ていたら危ない気がすると言うので徹夜覚悟で椅子に座っていると、彼氏の目が虚ろになってきたんです。
彼氏は年末に彼岸に行きかけて私が引き戻したばかり。部屋のなにかに飲まれている。爆音でGLAYを流し、呼吸が止まりそうになったらキッスして呼吸を戻し、何かが「憑いた」気がしたらすぐ柏手を打って肩から払うことを何度も続けました。
零時。私の薬の時間のアラームがけたたましく鳴り、部屋の空気の重さもなくなり彼氏の呼吸が戻ったので朝まで2人でベッドで寝ました。
ホテルを出るときも一応肩から払う動作をして私の家に戻りました。
玄関に飾っていた正月飾りが、妙な位置に落ちていました。