自称ガンマニアのソーサーちゃんと天然メイドのカップちゃんによる、ドタバタ・ガンファイト4コマ漫画!
解説では『図解 ガンファイト』を参考に、いつ巻き込まれるともしれない「銃撃戦」で生き延びるための知識をお届けします。正しいルールを知って、ガンアクション描写のウソ・ホントを見抜けるようになりましょう!
第8回目は、「ライフルの構え方」について考えていきます。
漫画:ケメジホ(@kmjhknj)
よくネタにされる構え方はテクニックの一種?
カップちゃんが行っているのは、よく悪しき例として引き合いに出される(例のあの漫画の)「肩越しに担ぐ」ライフルの構え方です。
しかし、皆さんは拳銃やライフルの正しい構え方をご存じですか?
そんなの知らなくても生きていける……というのは事実かもしれませんが、知っているとこんな場面で役に立ちます。
たとえば、サバイバルゲームで遊ぶとき。サバゲ―においては一瞬の差が命取りになりますから、銃の構え方ひとつで勝敗がつくこともあります。
また創作においても、ミリタリーを扱う際には十分注意したほうがよいでしょう。その道の人に突っ込まれないためにも、説得力のあるシーンを描くためにも、正しい知識は欠かせません。
そんな皆さんのために、今回は拳銃とライフルの正しい構え方をご紹介します。
拳銃の正しい握り方とは?
拳銃はもっともポピュラーな銃であり、名前のとおり「小さい」という利点があります。小さいため携帯性に優れ、小回りが利くのでサブウェポンとしても優秀です。
しかしただ漠然と握っているだけでは、拳銃で的に命中させるのは至難のワザ……。
なぜなら拳銃は小さいがゆえにしっかりホールドできず、命中させにくいという欠点をもっているのです。
逆に言えば、拳銃を握るときは手のひら全体でグリップを包み込むようにホールドすればいいのです。そうすることで、発砲時の反動を腕全体に逃がすことができます。
まずは基本の握り方をご紹介しましょう。
◇ワンハンド・ホールド
手のひらを開いたあと、「く」の字をつくるように軽く曲げてみてください。このときにできた手のひらの中心線にぴたっとはめこむように、拳銃のグリップの背面を合わせます。
そのあと、指先をしっかり回してグリップ全体を包み込めばOKです。人差し指を引き金にかけるのを忘れないように(味方が近くにいるときはダメです)。
◇ツーハンド・ホールド
重要なシーンでは、両手で拳銃を握っている姿が描かれることが多いですね。
当然ながら片手の場合よりも目標に弾を命中させやすいため、「絶対に外さないぞ」という強い意志を演出できます。
両手で握るときは、左手は右の指3本を包み込むようにして、親指のラインを銃の側面に密着させます。このとき意識するのは、その手を添えるのは何のためか? ということです。
一般に、戦闘射撃(コンバット・シューティング)では安定のために添えるだけの「ウィスパー・ダンス」が、標的射撃(ターゲット・シューティング)においては反動を等分して受けるための「アイソセレス・ダンス」が好まれる傾向にあります。
ライフルの正しい構え方とは?
さっそくですが質問です。拳銃とライフルでは、どちらのほうが多様な構え方ができるでしょう?
……そう、ライフルです!
なぜなら、グリップを手で握るくらいしかできない拳銃とは違い、ライフルは銃を支える手の位置とストック(銃床)のポジションを変えることによって、いろんな構え方ができるからです。
さて、まずは基本の構え方からご紹介します。
右手はグリップと引き金にかけ、左手はハンドガード部分を支え、ストックは右肩にしっかりと固定させましょう。これがライフルの基本姿勢です。
ハンドガードってなに? という方のために説明しますと、アサルトライフルの前半分を覆っている部品です。これのおかげで、添えた手が過熱した銃身に触れてやけどしなくて済むのです。
このハンドガードを下から支える以外にも、銃身が跳ね上がるの抑えるため、上から押さえ込むように構えるやり方もあります。
また、ストックは肩に押しつけて安定させるのがセオリーですが、あえて小脇に抱えてもいいでしょう。こうした「腰だめ」スタイルの利点は、反動を肩で受ける必要がないため疲労が少ない……ということくらいです。
当然ですが、この構え方では狙った的に当てることは難しいので注意してくださいね。
いかがだったでしょうか。
構え方のポイントさえ押さえておけば、いつサバゲ―に参加することになっても、銃撃戦を創作することになっても安心ですよ。
◎ガンファイト・ガールズの記事
第1話「射撃に適した服装」第2話「銃の選び方」
第3話「車を撃つと爆発する?」
第4話「銃を撃ち落とせる?」
第5話「コック&ロックって何?」
第6話「排莢方向もいろいろ」
第7話「マガジンを抜いても撃てる?」
第8話「ライフルの構え方いろいろ」
◎参考資料