自称ガンマニアのソーサーちゃんと天然メイドのカップちゃんによる、ドタバタ・ガンファイト4コマ漫画!
解説では『図解 ガンファイト』を参考に、いつ巻き込まれるともしれない「銃撃戦」で生き延びるための知識をお届けします。正しいルールを知って、ガンアクション描写のウソ・ホントを見抜けるようになりましょう!
第7回目は、「空砲」について考えていきます。
漫画:ケメジホ(@kmjhknj)
弾倉を抜いたと見せかけて――
銃撃戦では敵に囲まれたり人質を取られたりして、降伏勧告されてしまうことがあります。でも降伏したくない、どうにか一発逆転したい! と思う時もありますよね。まずはそんな時に使えるテクニックをふたつご紹介しましょう。
最初にご紹介するのは、オート・ピストルの構造を利用した騙しのテクニックです。
発射から排莢、次弾装填まで自動で行われるオート・ピストルは、実は射撃の途中で弾倉を抜いても薬室に弾が1発残る仕組みになっています。
目の前で弾倉を抜いてみせて敵を油断させ、隙を見計らい残った最後の1発を撃つのです。きっと敵は予想外の弾をくらい驚くことでしょう。
ただし、この方法は「マガジンセフティ」という安全装置がついたモデルでは使えません。この安全装置がついているモデルでは、弾倉を抜くと引き金が引けなくなってしまうのです。
拳銃を差し出すと見せかけて――
一発逆転するためのテクニックをもうひとつご紹介しましょう。拳銃を逆手に持ち、敵に差し出してみせるのです。
それでは負けてしまう! と思うかもしれませんが、ご安心下さい。油断した敵が拳銃に手を伸ばした瞬間、トリガーガードにかけた指を軸に銃をくるりと反転させ、そのままグリップを手前に回転させれば、あっという間に銃は手の中に収まりいつでも撃てる体勢にもっていくことができます。
これは西部開拓時代からある伝統的なテクニックで、「トリックプレイ」「トリックシュート」などと呼ばれています。
長年使われているテクニックなので、用心深いプロには通用しづらいという欠点があります。しかし、銃撃戦にあまり慣れていない相手であれば試す価値は十分にあるでしょう。
空砲を撃たれたら助かる?
弾倉を抜いてみせる技もトリックプレイも失敗。敵に撃たれた! でも助かる可能性はまだあります。弾が空砲にすり替えられているかもしれません。
映画では時々、敵に撃たれたが実は空砲にすり替えられていたので助かったという展開がありますが、実際の銃撃戦ではどうなのでしょう? 空砲なら撃たれても無傷で済むのでしょうか?
空砲というと音だけが鳴るイメージがありますが、実は空砲でも、銃口からは発射薬(火薬)の燃焼で生じたガスや燃え残りの火薬カスなどが相当な勢いで大量に噴き出ます。間近で撃たれ、これらが衣服や肌に突き刺さると、肌ならば刺青のような痕が残ることがありますし、目に入れば大変危険です。
さらに、空砲の中には木くずや紙などを固めたダミー弾頭がついているものもあります。ダミー弾頭は銃口から2~3mでバラバラに吹き飛ぶため、撃たれた者はケガをしてしまう危険性が高まります。
空砲でも至近距離で撃たれれば無傷ではいられないのです。
とはいえ、ケガを負ってもまだ一発逆転のチャンスは残っています。オート・ピストルやオートマチック・ライフルなど弾薬の装填・排莢を自動で行える銃の場合、作動するのに必要な圧力が足りず、空砲で作動不良を起こす可能性があるからです。
作動不良を避けるには次のような方法があります。
・1発撃つ度に手動で強制的に排莢する。
・ガス圧を高める専用アダプターを銃口に装着する。
・内径の細い銃身を用いることでガス圧を確保する。
・ガス圧を高める専用アダプターを銃口に装着する。
・内径の細い銃身を用いることでガス圧を確保する。
しかし、いずれも実戦よりは戦闘訓練や映画撮影などに向いた方法です。敵の銃が作動不良を起こしたらチャンス! 敵が銃に気を取られているうちに逃亡したり、反撃したりできそうです。
もし戦闘中に降伏勧告されても、最後まであきらめないことが肝心です。幸運を祈ります!
◎ガンファイト・ガールズの記事
第1話「射撃に適した服装」
第2話「銃の選び方」
第3話「車を撃つと爆発する?」
第4話「銃を撃ち落とせる?」
第5話「コック&ロックって何?」
第6話「排莢方向もいろいろ」
第7話「マガジンを抜いても撃てる?」
第8話「ライフルの構え方いろいろ」