2017年に開催された「第2回モーニングスター大賞」にて、ファンタジー賞を受賞した『逆鱗のハルト』。
頼れる仲間との共闘、立ちはだかる強力な敵、そして託される極秘任務――冒険のロマンに満ちた、どこか懐かしさのある王道ファンタジー作品です。
パンタポルタでは、いよいよ3月4日に第2巻が発売となる『逆鱗のハルト』を大特集~!
ハルトたちの暮らす世界の解説をはじめ、奏先生ご本人による1巻の名シーン振り返り、用語の解説などなど、本作の魅力をまるっと贅沢にお届けします!
▽奏先生のインタビュー記事はこちら
【インタビュー】第2回モーニングスター大賞 ファンタジー賞受賞作! 『逆鱗のハルト』奏先生
『逆鱗のハルト』1巻を振り返り!
冒険者養成学校を卒業し、気心が知れた仲間と6年旅をしていたハルトは、故郷に戻る道中、同級生で〈疾風〉の二つ名を持つディティアと再会。大規模討伐依頼で仲間を失った彼女を放っておけず、ハルトたちは彼女をパーティーに迎え入れ、強くなることを決意する。
それから約1ヶ月後、ハルトたちは、過去に何度も大きな被害をもたらしてきた『飛龍タイラント』を発見。大規模討伐に乗り出し、彼らパーティー〔白薔薇〕は『飛龍タイラント』討伐に成功するが、そこでハルトは〈閃光のシュヴァリエ〉に〈逆鱗〉という二つ名を勝手に付けられてしまった。
知れ渡ってしまった二つ名と名誉勲章を賜り、有名になるための道へと踏み出した〔白薔薇〕だったが、今度は予期せずして「ある秘密」を知ってしまい、王国の姫君から、3カ国を回る使者としての依頼を承ることとなる――。
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登場人物紹介
「逆鱗のハルト」を支えるファンタジー
◇ギルドってどんな仕組み?
ギルドは冒険者を認可・支援する団体です。冒険者になるには、基本的には養成学校を卒業する必要があり、ギルドはその運営も行っています。そのほか国からの案件や魔物討伐、そのほか雑用までいろいろな依頼を請け負い、冒険者へ斡旋します。
ハルトのいる大陸には国が4つありますが、ギルドは国から独立した存在のため、冒険者になると国のしがらみには縛られません。例えばラナンクロスト王国の騎士団は国内の魔物討伐を行うことがありますが、他国まで出向くことは、理由がない限り、滅多にありません。
ギルドは冒険者養成学校の学費や、依頼受諾費、飛龍タイラントの骨格のような大物の素材を各国へ渡す費用などが収益となり、運営されています。
◇バフにはどんな効果があるの?
強化魔法である「バフ」を使用し、自らも戦うことが多いバッファー。基本的には「バフ」は1個だけしかかけられず、重ねようとすると上書きされてしまいます。1個だけではほんの少し身体能力が向上する程度であり、持続時間もそこまで長くないため、「バフ」が使えても、敢えて「バッファー」を名乗る人はいません。
主人公であるハルトは、珍しいことにバフを幾重にも重ねてかけることができます。
補足ですが、バフは筋肉を極限まで動かすのではなく、「電動自転車」とお考えください。少しの力でらくらく坂を上れる、そんな補助的なものですね!
バフには、重ねすぎると動けなくなるという欠点があるのですが、補足のとおり、これは筋肉が疲れてしまったからではありません。例えるなら……体の中にコップがあるとして、その中にバフがたまるとしましょう。一定以上のバフがたまるとあふれてしまい、あふれたバフは、バフが切れたと同時に体を動かす力を一気に阻害するのです。なので、めちゃくちゃたくさんバフをかけて筋トレしても、筋肉は強くならないわけですね!
ちなみに、読者さんが「中毒みたいなものですね!」と教えてくれました。そうそう! それです! だから、ヒーラーが使用するヒールのような「自分の魔力を使って相手の傷を元通りに塞ぐ」魔法では回復しません。
※ちなみに、ヒールでは病気は治せません。毒も取り除けませんので、あくまで外傷を治すことができるものです。疲れ果てた体にヒールをして、肉体的に少し楽にすることはできます。
※治癒活性バフは、自然治癒力を補助し劇的に高めますが、完治してもしばらくの間、同じ場所に傷を受けてしまうと治りが遅くなります。反応速度アップは体が反応する際の伝達の補助をするだけなので、もとの動きが遅い人には速度アップと一緒にかけるのが効果的です。
〔白薔薇〕冒険の軌跡
アイシャ地図 |
こちらは、Twitterで「地図にするとしたら~」というアンケートを行い、すごくたくさんの方にご回答いただいたものを反映させたデータとなります! この場をお借りしてお礼を!
まず1巻では、ハルトたちが①にある故郷へ戻るところから始まります。
その道中でディティアと出会い、彼女を迎え入れると決める場所が①なのですが、じつは名前を付けていません(笑)。なにせ最初は読み切りのつもりで書いていたお話でして、俺たちの冒険はここからだ! で終わる予定だったという。あはは。
そこからもう少しハルトの冒険を進めたいな~っと思ったので、投稿を続行。①の北西にある湾を活かした港町、②の海都オルドーアに移動します。ハルトたちは認証カード持ちの依頼を請け、『飛龍タイラント』を発見! 大規模討伐に乗り出します。
そこで出会うのが<閃光のシュヴァリエ>。彼は題名でもある<逆鱗のハルト>の名付けを行った人物で、二つ名持ちを集めたパーティー〔グロリアス〕を率いています。この先にも関わることになる、ちょっと嫌みだけど爽やかな奴ですね!
お決まりの台詞は「<閃光の>、と付けてくれてもいいよ、<逆鱗の>」
次は②から北東にある山脈付近に移動します。③は鍛治師の町ニブルカルブ。ここで、グランの盾やボーザックの大剣、ファルーアの杖などなどを新調します。イラストが綺麗すぎるので、見てくださいね!
〔白薔薇〕はニブルカルブで次の依頼を請け、南東にある④のラナンクロスト王国の王都へと移動。ここでは「ある秘密」を知ってしまい、さらにはボーザックが剣術闘技会に参戦するなどイベントが盛りだくさんとなります。
それはもういろいろあって、パーティー〔白薔薇〕は、ラナンクロスト王国の姫君(若くはない)から依頼を請け、ラナンクロスト王国以外の三カ国を回る使者となる――ここまでが1巻です。
上記はざっくりとした説明なので、ぜひ書籍もお願いします!
その先のオレンジの足跡が2巻でハルトたちが辿る道のりです! どんなことが起こるのか、楽しんでくださると幸いです!
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オマケの用語解説
魔法:魔力のかたちを変えて使用するもの。攻撃や回復、バフ。龍のブレスもこの一種といわれている。
魔力:体内や空気中などに存在する。生きるうえで必要なものだが、体内に取り込める量は個人差がある。人は呼吸や肌から取り込むが、魔物は『捕食』で取り込んでいることが知られている。
バフ:自分やほかの誰かを強化するもの。魔法の一部。
パーティー:冒険者同士が何人か集まって、ともに依頼を請けたりするもの。パーティー名を登録せずともパーティーとして依頼を請けることができる。養成学校卒業時に、大体の人が一度は所属する。
認証カード:一定の依頼を熟した冒険者に与えられるカード。これを持っていないと請けられない依頼も多い。
名誉勲章:認証カードの上位版。国から指名での依頼が入ることがあり、ギルドからの支援も手厚い。国家間の移動がより簡易で済む。
二つ名:二つ名を持っている者、または王族など地位のある者がギルドに申請し、登録できるもの。認証カードや名誉勲章に刻印される(登録料は申請するものが払う仕組みのため、大量に生み出されているわけではない)。
3月4日発売! 『逆鱗のハルト』2巻のあらすじ紹介
2巻では、「ある秘密」を引っ提げたギルドの使者として、ハルトたち〔白薔薇〕が、有名になるために着実に歩んでいきます。
舞台は北の商業の国、ノクティア。そして、東の山岳の国、ハイルデンへ。
その課程で、〈疾風のディティア〉誕生の話や、冒険の醍醐味でもある出会いと別れの話があります。個性豊かな登場人物たち、そしてあの、白いもふもふがやってくる!
「いつか、疾風を追い抜くから待ってて」
――ハルトや〔白薔薇〕が、どう成長していくのか。
皆様、どうぞ見守ってくださいませ!
▷『逆鱗のハルト』2巻予約受付中!
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特製しおりプレゼントキャンペーン実施中!
『逆鱗のハルト』2巻発売記念として、1巻の表紙イラストを使用した特製しおりを抽選で80名の方にプレゼントいたします!
応募締め切りは3月10日の17時までとなっております。たくさんのご応募をお待ちしております!