近ごろ、書店や雑貨店などで「ボードゲーム」のコーナーを目にすることが増えた。
「ボードゲーム」というのは、簡単に言うと、ボード(盤)上で遊ぶゲームのことだ。
すごろく、囲碁、チェスや将棋、人生ゲームなどで遊んだことがある人も多いと思う。これらもボードゲームの一種なのだけど、海外にはもっとたくさんのボードゲームが存在する。
今回は、豊富なボードゲームを取り揃えるボードゲーム専門店「すごろくや」を紹介しよう。
すごろくや
https://sugorokuya.jp/
すごろくやってどんなお店?
お邪魔したのは、JR高円寺駅から徒歩1分のところにある高円寺店。ビルの2階部分に、ダイスを持ったネズミがかわいいオレンジの看板が見えた。
階段を上って中に入る。こじんまりとした店内は明るく、たくさんのボードゲームがカラフルに陳列された心躍る空間が広がっている。
小さなお子さんから大人まで、幅広い世代が楽しめるボードゲームを取り揃えている店内。 |
学生や家族連れが、それぞれ気になる商品を眺めていた。
スタッフが、お客さんの遊ぶシチュエーション(人数や場所、お酒を飲んでワイワイするのか、じっくり遊ぶのかなど)をしっかり聞いた上で、その人に合った最適な商品を試遊させてくれることもあるという。
こちらはボードゲームの人気ランキング。何を選んでいいか迷ったら、まずはここを見てみよう。 |
「トイレ我慢カードゲーム モレ~ル」。みんなの心に棲む小学生が顔を出しそうなタイトルだ。 |
・新店舗 神保町店もオープン!
実は、2018年4月に神保町に2号店がオープンしている。
神保町といえば本の街。どうしてそんなところにボードゲーム専門店が?
そんな疑問を、すごろくやで営業を勤める齊藤充司さんに尋ねてみた。
すごろくやは2017年末に、子どもの本専門店ブックハウスカフェ内に「ミニすごろくや神保町店」を出店していた。その縁で、ブックハウスカフェをはじめとした商店街の方々がとても条件の良い物件に誘致してくれたのだという。
場所は、地下鉄都営三田線と新宿線の神保町駅出口から徒歩1分のところにある「神田古書センター」内の7階。
古書探訪や、読書の息抜きに訪れてみてはいかがだろう。
せっかくなので、齊藤さんに気になることを聞いてみた。
――ボードゲームがTVで取り上げられることも増えたように思いますが、市場の変化はありましたか?
齊藤:これまで専門店や一部の玩具店でのみ扱われていたボードゲームが、様々な業態の小売店で扱われるようになりました。
たとえば、東急ハンズやLOFTなどの雑貨店ではボードゲームにかなり力を入れており、バラエティ売場の主力商品のひとつとなっています。
ヨドバシカメラやビックカメラなどの家電量販店、西友やイトーヨーカドーなどのGMSでも、展開が増えていますね。
書店においても、絵本売場に幼児向けのボードゲームが併売されたり、平場で大きくボードゲームコーナーが展開されたりと、新しい商材のひとつとして注目されています。
様々な業態でボードゲームが展開され、露出が増えた結果、ボードゲームを遊ぶ層の裾野が広がったようです。
ゲームマーケットの来場者数も右肩上がりに伸びました。数年前と比較すると、女性や親子連れの割合が増えていますよ。
――2019年流行りそうなジャンルがあれば教えてください!
齊藤:2018年からの流れで、今年もワード系のゲームが多く発売されると思います。
ワード系のゲームはボードゲームを遊んだことのない層にも非常にわかりやすく、また、つくり手としても作りやすいジャンルです。
あとは、市場の広がりを受けて、玩具系のボードゲームを扱っている大手メーカーが、キャラクターを絡めた様々なボードゲームを増やしていくのではないかと思います。
ワード系ゲームのひとつ、「横暴編集長」シリーズ。上下句を組み合わせておもしろタイトルをつくろう! |
齊藤さんのオススメゲーム紹介
齊藤さんイチオシのタイトルをいくつか紹介してもらった。どのゲームに心惹かれるかな? |
「大人が楽しい紙ペンゲーム30選」
紙とペンがあれば遊べる30のゲーム。シンプルだけど、点取りゲームなどで大盛り上がり!
「かたろーぐ」
出題者がカタログの中から選んだものの順位を当てよう! 人によって考えていることがバレバレだったり、意外な順位だったりして楽しい。
「適当なカンケイ」
11枚のカードの中から、「いい感じの関係」のペアを選んで答え合わせをするゲーム。できるだけたくさんのプレイヤーが選ぶであろう組み合わせを見つけることが大事!
カードはたくさんあるので、無数の組み合わせが作れる。
「そっとおやすみ」
ババ抜きの要領でカードの柄をそろえよう。同じ絵柄がそろったら、誰にも気づかれないように手札を「そっと伏せる」。もし他のプレイヤーが伏せていることに気付いたら、自分もそっと伏せる。伏せるのが一番遅い「おねむちゃん」はだーれ?
「ベストフレンドS」
ひとりずつ出題者となり、お題カードから「マイベスト、小説の書き出し」など好みのお題を出題する。回答者たちは出題者が好みそうな答えを無記名で書いてシャッフルし、出題者に気に入った順位を発表してもらう。盛り上がってお互いを理解できる、ポジティブで直球なコミュニケーションゲーム。
そして、なみいる出版関係者を差し置いて、「マイベスト、小説の書き出し」で一番に選ばれた齊藤さんの回答がこちら。
発表された瞬間、出題者と齊藤さん以外の全員が吹き出した。満場一致の一等賞! |
紹介してもらったボードゲームで遊んでいたら、あっという間に時間が過ぎてしまった。
すごろくやにはほかにもたくさんのボードゲームがあるので、ぜひお気に入りを見つけて遊んでみて欲しい。
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