『Role&Roll』誌にて好評連載中の「うちのファンタジー世界の考察」シリーズから、第125弾を公開!
「うちのファンタジー世界の考察」とは、「いわゆるファンタジー世界と呼ばれるもの全般」を対象に、著者である小林裕也さんの知識と妄想をごちゃまぜにして、「イラストコラムとしたもの」です。
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“常世の国”とは、暑くも寒くもなく、飢えで苦しむことも悲しくもない永久不変な世界のこと(変じて“あの世”ともされる)。
常世の国には“常世の木の実”(非時香菓:トキジクノカクノコノミ)という果物があり、寒さに耐えかぐわしい香りの実、ということからタチバナ(現在の日本のタチバナのことではなく、カンキツ類全体を指した)のこととされた。
そして、そのタチバナの葉を食草とするアゲハチョウ科の幼虫を“常世の虫”と呼んだ。
うちのファンタ世界の“トコヨムシ”は、シガバチたち“狩人バチ”がクモやバッタやイモムシを狩って幼虫の餌にするように、トコヨムシは人間を狩って幼虫の餌にしている。
サイズは終齢幼虫で一丈(3m)。
狩られた人間は毒によってマヒし、暑さも寒さも感じず、年もとらず、何も食べずとも生き続けられる(幼虫に喰われるまでは)。
トコヨムシは成虫になってからは何も食べず繁殖のみに生きる(口も消化器官もない。クサカゲロウがモデル)。透明な羽は光の屈折によって虹色に輝く。それによってエモノ(人間、特に女性)を誘引するって設定。
「うちのファンタジー世界」は、毎週火・金曜日に更新しています!
次回は2月26日に「ミズチ(蛟)」を更新予定です。お楽しみに♪
著者:小林裕也
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