イラスト:緒方裕梨(@colornix) |
いて座は夏から初秋にかけて、南の空に見える星座です。
星図では、ケンタウロス族の賢者ケイローンが弓を引き絞った姿で描かれます。一説によると、「隣のさそり座が暴れださないように」と大神ゼウスから命を受け、その心臓であるアンタレスに狙いを定めているのだといわれています。
ケイローンは優れた知識を持ち、多くの英雄の師となりました。英雄ヘラクレスもケイローンの弟子のひとりです(ヘラクレス:蟹座、しし座)。
ある日のこと。酒の匂いにつられて寄ってきたケンタウロス族と諍いになり、ヘラクレスはヒドラの毒を塗った矢で彼らを追い立てました。
そしてケイローンの住む洞窟に逃げ込んだ3人のケンタウロスたちを殺すため、深く考えずに矢を放ちます。
ところが、運悪く矢はケイローンの膝に当たってしまったのです。なまじ不死であるがために死ぬこともできないケイローンは、神々のひとりプロメテウスに不死を譲ったのでした。
次回は12月3日に
「炭焼き」の1コマをご紹介します♪
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