ケルト神話の中でも美女として名高いエーダイン。今回は彼女の辿った数奇な運命をご紹介しましょう。
目次
エーダインの数奇な人生・前編
エーダインはどんな人生を送ったのでしょう?
彼女の人生は大きくふたつに分けることができます。
【エーダインの数奇な人生・前編】
・地下の神ミディールに見初められ、結婚することに。
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・ミディールの本妻ファウナッハはエーダインに嫉妬し、彼女を紫の蝶(またはハエ)に変えて嵐で吹き飛ばしてしまう。
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・エーダイン、行方不明に。
地下の神ミディールに見初められ、結婚することになったエーダイン。
ところがミディールにはファウナッハという本妻がいました。ファウナッハは美しいエーダインに嫉妬し、彼女を紫の蝶(またはハエ)の姿に変えてしまいます。
エーダインはしばらくの間、夫ミディールや愛の神オイングスに匿われていましたが、ある時ファウナッハに見つかり、嵐で吹き飛ばされてしまいました。
こうしてエーダインは行方不明となってしまうのです。
エーダインの数奇な人生・後編
エーダインが行方不明となってから1012年が経過しました。しかし夫ミディールは彼女を諦めきれず、一途にその行方を探し続けます。そしてついにふたりは再会を果たすのです。
【エーダインの数奇な人生・後編】
・嵐で吹き飛ばされたエーダインはアルスター王エーダルの妻に飲みこまれ、彼らの娘として転生する。
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・エーダイン、アイルランド上王エオヒド・アレウと結婚。ところが事態を知ったミディールの計略により、ミディールとともに元いた国へと帰ることに。
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・怒り狂うエオヒドに対し、ミディールは賭けを持ちかける。結果、エオヒドは賭けに失敗してしまった。
嵐に吹き飛ばされ行方不明となっていたエーダインは、アルスター王エーダルの妻に飲み込まれ、夫妻の娘として転生します。そうして今度はアイルランド上王エオヒド・アレウと結婚しました。
この話を聞きつけたミディールは、彼女を奪い取ろうと様々な計略を仕掛けます。その結果、ついにふたりは2羽の白鳥となり、元いたブリート・レイトの地へ帰ることになったのです。
妻を奪われたアイルランド上王エオヒドは怒り狂いました。彼はブリート・レイトの地に攻め込み、ミディールを窮地に追い込みます。
困ったミディールはエオヒドに賭けを持ちかけました。魔術で姿を変えた50人のエーダインの中から本物を見分けて連れ帰れというのです。
エオヒドはこの賭けに失敗し、エーダインが産んだ娘を連れ帰ったといわれています。
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