エクソシストといえば、オカルト映画『エクソシスト』などで有名になった悪魔祓いを行う神父のことですが、最近もエクソシストとして実際に活躍した人々がいることはご存知ですか?
『ゴーストハンター』(三猿舎著)では、エクソシストから修験者まで、悪魔や怨霊、霊、鬼を鎮める祓魔師(ふつまし)の世界を紹介しています。
今回はその中から、20世紀に活躍したエクソシストの実話をご紹介します。
目次
エクソシストの実話①ヨハネ・パウロ2世
最初にご紹介するエクソシストは、なんと前ローマ教皇です。
1978年10月から2005年4月まで、26年以上にわたって第264代ローマ教皇を務めたヨハネ・パウロ2世。就任中に100か国以上の国々を訪問し「空飛ぶ教皇」と呼ばれるなど、精力的な活動で知られましたが、実はエクソシストとしても活躍しています。
ヨハネ・パウロ2世はローマ教皇に就任すると、10年以上の時間をかけて『ローマ教会典礼定式書』のなかにある「悪魔祓いとある種の嘆願について」と呼ばれる文書の実用的な改訂を行いました。この文書は1614年に書かれたもので、悪魔祓いの典礼の核となる文書です。
さらにヨハネ・パウロ2世は教皇在任中、今日知られているだけでも
3度の悪魔祓いの儀式を自ら挙行しています。
Case1
最初に悪魔祓いが行われたのは1978年。イタリアのカンディド・アマンティーニ神父からの依頼で実施されましたが、詳しいことは分かっていません。
最初に悪魔祓いが行われたのは1978年。イタリアのカンディド・アマンティーニ神父からの依頼で実施されましたが、詳しいことは分かっていません。
Case2
次の悪魔祓いは1982年3月、ローマ・カトリック教会で家事責任者として働いていた「フランチェスカ・F」という若い女性に対して行われました。
教皇のもとへ連れて行かれたフランチェスカは、いきなり奇声を発して硬直し、その場に倒れ込んでしまいます。そのまま痙攣する彼女にヨハネ・パウロ2世が「明日、あなたのためにミサをしましょう」と声をかけると、彼女は正常に戻ったということです。
次の悪魔祓いは1982年3月、ローマ・カトリック教会で家事責任者として働いていた「フランチェスカ・F」という若い女性に対して行われました。
教皇のもとへ連れて行かれたフランチェスカは、いきなり奇声を発して硬直し、その場に倒れ込んでしまいます。そのまま痙攣する彼女にヨハネ・パウロ2世が「明日、あなたのためにミサをしましょう」と声をかけると、彼女は正常に戻ったということです。
Case3
3度目の悪魔祓いは2000年9月に行われました。その日、ヴァティカンのサンピエトロ広場で行われていた信者への一般謁見の最前列に、北イタリアから来た19歳の女性の姿がありました。ところがヨハネ・パウロ2世が現れると、彼女は突然暴れ出し、意味不明の言葉でわめきはじめます。さらに駆けつけた複数の警備員に対し、彼女は超人的な力で抵抗を試みました。
翌日、ヨハネ・パウロ2世は彼女のために悪魔祓いの儀式を行いました。儀式は1時間近く行われ、ヨハネ・パウロ2世は悪魔に立ち去るよう命じましたが、追い払うことはできなかったといいます。その翌日には別の神父も2時間かけて悪魔祓いを行いましたが、今度も悪魔に立ち去らせることはできませんでした。
この時儀式を行ったアモルス神父は、彼女に憑依した悪魔がきわめて強力であり、何年も儀式を続けなければ悪魔を追放することは難しいだろうと語っています。
3度目の悪魔祓いは2000年9月に行われました。その日、ヴァティカンのサンピエトロ広場で行われていた信者への一般謁見の最前列に、北イタリアから来た19歳の女性の姿がありました。ところがヨハネ・パウロ2世が現れると、彼女は突然暴れ出し、意味不明の言葉でわめきはじめます。さらに駆けつけた複数の警備員に対し、彼女は超人的な力で抵抗を試みました。
翌日、ヨハネ・パウロ2世は彼女のために悪魔祓いの儀式を行いました。儀式は1時間近く行われ、ヨハネ・パウロ2世は悪魔に立ち去るよう命じましたが、追い払うことはできなかったといいます。その翌日には別の神父も2時間かけて悪魔祓いを行いましたが、今度も悪魔に立ち去らせることはできませんでした。
この時儀式を行ったアモルス神父は、彼女に憑依した悪魔がきわめて強力であり、何年も儀式を続けなければ悪魔を追放することは難しいだろうと語っています。
ヨハネ・パウロ2世の悪魔祓いは必ずしも成功したわけではありませんでしたが、彼の存在は悪魔たちから恐れられていました。前述のアモルス神父はヨハネ・パウロ2世の写真が悪魔祓いに効果的だと述べています。
エクソシストの実話②カンディド神父
もうひとり、20世紀最大のエクソシストであるカンディド神父の功績もご紹介しましょう。
カンディド・アマンティーニは1914年、イタリアのトスカナ地方に生まれ、1937年に司祭となりました。彼は普段、1日に60人から80人もの患者に対し悪魔祓いの儀式を行い、36年もの長期間にわたってローマ随一のエクソシストであり続けました。
カンディド神父は大勢の患者の中から、数パーセントしかいないという本物の悪魔憑きを見極めることができた神父です。
ある時、彼は精神科医たちの前で悪魔祓いの儀式を行いました。儀式の対象となったのは、医師たちからてんかんと診断されていた若い男性で、儀式が始まり神父が頭に手を触れた途端、痙攣を起こして倒れてしまいます。
医師たちはこれを典型的なてんかんの発作だと考えましたが、神父がもう1度男性の頭に触れると、男性は弾かれたように立ち上がり、そのまま微動だにしなくなったのです。これは通常のてんかん患者ではありえないことでした。
この男性はその後、カンディド神父から数回にわたって悪魔祓いを受け、完全に治癒したということです。
このように、エクソシストはオカルト映画の中だけの存在ではなく、現代にも実在し、多くの人々を悪魔から救っているのです。