作者:東雲佑
さて、以上が5月17日の打ち合わせのすべて……でもないが、この連載にとって重要なポイントのすべてである。
連載の継続や取材記のコーナー化など、読者の皆様のおかげでいくつかの嬉しい決定が下されました。
あらためてもう一度、たくさんのご要望ありがとうございました!
そういうわけで、ここからは余談になる。だけどその余談の中にも、連載の今後に関わりそうなエピソードがいくつかある。
全3回にも及んでしまった東京編も、正真正銘今回でラストだ。
是非是非、最後までお付き合いください。
11時半を過ぎたところで我々はタリーズを出た。イベント会場までは重岡女史が案内してくれることになっていた。
なっていた、のだが。
「秋葉原駅から徒歩5分らしいんですけど、どっちに行けばいいんでしょうか?」
「ねえそれ質問? ねえそれいまこっちに聞いたの?」
自信満々でガイドを請け負った担当編集が会場までの道を……というか会場の位置すらもまるっきり把握していないだなんて、いったい誰が予想しようか。少なくとも僕は予想してなかった。
「読者よ、これが重岡女史だ。君たちが思っているようなステキな女性ではないから、しっかり幻滅しておいてくれ」
「またそういうこと言う。道くらい調べたら済むでしょ?」
かしこい作家さんは編集さんをいじめないの、と妻。僕を諭しつつ自分を庇った妻に対して、重岡女史がわざとらしく泣きつくジェスチャー。なんだこいつら。
タリーズでの一連のやりとりを経て、女性陣の親密さはいよいよ決定的なものとなった。妻はなにかにつけて僕ではなく女史の肩を持つし、女史は女史で僕よりも妻に話しかける。さっきだって僕の知らないアニメの話で盛り上がってたしさ(ダーカーザンなんとかってやつだ)。
……おかしい。僕はこのパーティーの
釈然としないなあ。納得いかないなあ。
「えーと、Googleマップによると、昭和口からは……うーん……自慢じゃないんですけど、方向音痴で地図読めないんですよね私」
「ほんとに自慢じゃないな。というかそんなんでどうしてガイドを請け負ったのだ貴様は……」
「私は間違ってもGoogleマップは間違わないじゃないですか。不確かな人間の知恵よりも文明の利器を信じて頼るのが東京のスタンダードです」
「使いこなせてねえじゃん文明の利器。それにお前東京都民じゃなくて神奈川……」
「うわーん! 奥さん、東雲先生がいじめます!」
「よしよし。大丈夫だから、一緒に探そうね」
わざとらしく妻に(言っておくけど僕の妻だ)泣きつく担当編集と、部活の先輩のようにそれを甘やかす作家の妻。そして2人仲良くGoogleマップを操作する。
孤独な作家は孤独なため息をつきつつコダックにモンスターボールを投げた。都内にはスポット(※1)が腐るほどある。モンスターボールにはまず困りそうにない。
「……あの、東雲先生、なんで一人だけポケモンGOしてるんですか?」
「いや、だってGoogleマップ要員はもう2人もいるじゃん。3人はいらないでしょ?」
僕がそう応じると、女史と妻は揃ってやれやれと村上春樹的なため息をついた(※2)。
2人の結束がまた深まった気がした。お互い苦労しますねと、目の前で交わされた苦笑にはそんな意図が込められていた気がした。
……釈然としないなあ! 納得いかないなあ!
実際、秋葉原駅とイベント会場は目と鼻の先だった。昭和通り口から万世橋方面へと向かうと、川沿いの道路にその建物は現れた。
パセラリゾーツAKIBAマルチエンターテインメント。
「カラオケ屋さんやんけ(※3)」
「はい。カラオケ屋さんの中にイベント会場があるんですよ」
「まじかよ」
それが東京の普通なのか? それが東京のスタンダードなのか?
半信半疑の僕に「まじです」としたり顔の返答をして、重岡女史はエレベーターホールへと僕らを導いた。
展望ガラスから旧万世橋駅の遺構を見下ろしながら、エレベーターは8階まで登った。
フロアランプが灯り扉が開くと、賑やかなカラオケ屋さんとは対極の静けさと高級感、さながら式場ロビーのような光景が目の前に現れた。
「ね、言った通りでしょ?」
ちょっとばかし虚をつかれた田舎者2人の反応に、「どうです? これが東京ですよ」と得意げな態度の重岡女史(非都民)。
とにかく、イベント会場は立派にイベント会場だった。我々はチケットチェックを済ませて会場入りする。
会場内でも僕たちと重岡女史は固まって席を取った。
ここで、グループには新たなメンバーが参入する。
「東雲先生、はじめまして。いつもお世話になっております。新紀元社営業企画部の阿部と申します」
「あ、これはこれは……いや、こちらこそ大変お世話になっております」
重岡女史の頼れる大先輩、新紀元社の阿部さんだった。
覚えている方はいらっしゃるだろうか。女化神社の取材の際、いろいろ調べて先方とのアポイントも取ってくださった、あの阿部さんである。
僕と阿部さんは型通りの挨拶を交わした後に名刺を交換し、そしてまた挨拶を交わす。作家と出版社の方の初対面イベントって本来こういうものだよなあ、と僕はしみじみ思う。やはりゲオカさんとのあれは特殊な事例だったのだ。
とはいえ、出来る営業マンである阿部さんは、本来的にはすごく気さくな方だった。年齢差を少しも感じさせない打ち解けた会話を許してくれたし、話の内容もかなり面白かった。
僕がとりわけ興味を惹かれたのは、筋肉少女帯のボーカルである大槻ケンヂについてのことだった。
「阿部さん、大槻ケンヂのファンなんですか?」
「ええ、東雲先生の年代でオーケン(大槻ケンヂの愛称である)好きって珍しいですね」
筋肉少女帯は80年代から90年代にかけて活躍したロックバンドである。まだ若者を自称したい年頃の僕は筋少世代ではないのだけど、大槻ケンヂの小説は中学生の頃から愛好している。
「オタクシーンに強い影響をもつオーケンですが、立ち位置としてはオタク以前の昭和サブカルチャー・カウンターカルチャーの流れの中にあると思います。オーケン自身、文章面、特にエッセイの文体は昭和軽薄体の末裔であることを意識しているそうです」
「昭和軽薄体」
「ええ、椎名誠や嵐山光三郎が1980年代初頭にエッセイで用いていたものを代表とする、軽い語り口の文体のことです」
昭和軽薄体、はじめて知る概念だ。勉強になる。
まなんでるー。
「私は東雲先生のエッセイの文体に昭和軽薄体の匂いを感じてるんですよ。オーケンを通じた隔世遺伝というか、文化のバトンリレーが行われているような気がするというか」
「まじですか! なんか、こう、なんか嬉しい!」
自分が好きなもの、好きだったものが自分の中で生き続けている。それは、なんだかとても嬉しかった。
そういえば、少し前に希先生(『妖姫のおとむらい』、好評発売中!)と話した時にも大槻ケンヂの話が出た。というか僕が出したのだ(この時の希先生とのそれもかなり内容の濃い会話となったのでいつか書きたいと思う)。
大槻ケンヂの著作に『ステーシー』『くるぐる使い』という小説がある。前者は、死とそれに次ぐゾンビ化を目前にした少女と冴えない中年男の悲しい恋の物語。後者は、大道芸人と狂人の少女の共依存めいた恋の物語。
あれも、ある意味での異類婚姻譚ではないのか?
僕がその話を持ち出そうとした、まさにそのときだった。
「お疲れさまです」
会場内にいたひとりの男が僕らに、というか僕に話しかけてきた。
この人に対して、僕ははじめましてとは言わなかった。なぜなら知ってる相手だったからだ。
お世話になってます東雲です、的なかしこまった挨拶もしない。なぜならよーく知ってる相手だったからだ。
「お久しぶりです岡田さん」
この人こそ、宝島社で僕の担当についている、編集者の岡田さんだった。僕と僕の作品を見出して世に出してくれた、東雲佑という作家の恩人である。図書ドラ2巻出してください。
岡田さんは僕とフランクな挨拶を交わした後で新紀元社のお二人とも挨拶、名刺交換。渡す名刺を持たない妻にも名刺をくれた。
そんな社会人的な儀式のあとで岡田さんは僕に言った。
「『作家と学ぶ異類婚姻譚』、毎回楽しみにしてます。すごくいいですよあれ」
「まじすか」
「はい。特に女化取材記はすごかったですね。情景の書き方がとても上手くて、編集者としては大変興味深かったです。泉鏡花が書いていた幻想紀行文のような雰囲気が出てました」
「いやあ、わはは」
照れ半分得意半分、そして少しだけ恐縮する思いを抱きながら僕は頭をかく。別に岡田さんに対して恐縮したわけではない。泉鏡花と言えば希先生、希先生と言えば泉鏡花だ。敬愛する同志にして大先輩に対して僕は恐縮したのである。『妖姫のおとむらい』、好評発売中である(今回これ多いな。希先生今度奢ってください(※4))。
「ところで東雲さん」
「はいはい」
岡田さんが、少しだけあらたまる。
「いまこそ、ですよ」
「なにが?」
「新連載ですよ、いまこそ」
彼は言った。意味深げにしかし意味もなく声をひそめて。お前はメリケン映画の登場人物か(※5)。
「パンタポルタの連載が熱いうちに、新規の連載を並行して進めていくべきだと思うんですよ」
「新規連載、と言いますと?」
「具体的には異類婚姻譚をテーマにした小説です」
異類婚姻譚小説、と僕は繰り返す。
「はい。エッセイも面白いんですが、東雲さんの本分は小説家なんですから。異類婚姻譚というテーマなら東雲佑の売りである文章力や表現力も活かせると思いますし。『作家と学ぶ異類婚姻譚』とのシナジー効果も狙えます」
絶対にやるべきです、と岡田さんは言った。
異類婚姻譚小説、と僕は思う。
実際、やってみたいとは思っている。
ありがたいことに、読者投稿でも僕の書く異類婚姻譚を読みたいと声を送ってくれた人が、少なからずいる。
だから、書いてみたいとは思っている。
というか、構想だってすでにあるのだ。具体的なストーリーのイメージが。
ただ……。
「ありがとうございます。前向きに考えてみます」
僕はそう言うに留めた。言ったあとで、冷めた声音になってしまっていなかったか、そんなことを心配した。
岡田さんの熱意は嬉しかった。彼が東雲佑という作家の今後を考えて言ってくれてるのはわかる。そう信じられる程度には付き合いも長い。
ただ、悲しいかな余裕がない。
我が家の生活は、まあ割と困窮している。割と、深刻に。
そんな中で、『作家と学ぶ異類婚姻譚』の原稿料は、大げさでなく生命線なのだ。その新連載とやらに打ち込むあまり作家と学ぶの原稿を落としたりしたら、それこそ目も当てられない。
だから、今はまだ、難しい。今はまだ。
しかし、いつかきっと……!
トークイベントは盛況のうちに終わった。
蝉川先生は相変わらずの見事な達弁を発揮し、また筏田先生は筏田先生でハッチャケながらも落ち着いた恋愛小説家のトークを聞かせてくれた。鉄仮面で登場した理不尽な孫の手先生は強烈なキャラクターで会場を沸かせていた。
イベントが終わった後も会場に居残る来場者は多かった。
「小説家になろう」のイベントなので当然来場者も大半がなろうユーザーなのである。突発的なオフ会がそこかしこで発生していた。
僕も名前と顔……というかツイッターのアイコンを知っている数名と挨拶をした。みんなSNS上とは大なり小なりイメージが違っていて、その違いが面白かった。
そんな風にして過ごしていると、ツイッターアイコンではなく、本当に、現実に顔を知っている人が僕たち夫婦のところにやってきた。
「へーいご両人! ほんとに来てくれたんだね、ありがとう!」
そう言って彼女は左右の手で僕と妻の手をそれぞれ取った。
「そりゃ来るよ。来なきゃヅラ姉さん寂しがるだろうし、ご飯奢ってくれるって約束だったし」と僕。
「おつかれ様でした、筏田先生。先日は牡蠣をご馳走さまでした」と妻。
僕の退院祝いに牡蠣を送ってくれた彼女――いましがたトークイベントで大活躍してきたばかりの筏田かつら先生は、握ったままの僕らの手をブンブン振り回した。古典的な喜びの表現だが、テンションの高い彼女にはよく似合っている。
「佑くん嫁子ちゃん、来てくれてありがとね」
筏田先生はもう一度言った。彼女は僕たちをそれぞれ名前で呼ぶ(完全に私人である妻の名前は、とりあえず匿名にしておく)。妻のことも『東雲佑の妻』という風に僕との関係性で捉えるのではなく、知り合った当時から独立した個人として捉えて可愛がってくれている。そういう彼女の性格は、僕と妻もこよなく愛するところだ。
「そういやヅラ姉さん(『かつら』だから『ヅラ』なのである)、女化取材の記事見てくれた?」
「見たよー、でも遠い。茨城は遠いよ」
「えー、ヅラ姉さん千葉県民じゃん。千葉と茨城なら隣じゃん」
少なくとも群馬から行くよりは近いだろうとそんな思いを込めて、僕は筏田先生を文字通り指差して指摘する。
と。
「だーかーら、人を指差すんじゃありません」
この場のさらなる登場人物が、登場と同時に僕を叱る。
スーツ姿が板についた、重役のような存在感の男性。実際、宝島社ではじめて会った時、僕は彼を宝島社の社長かなにかだと思ったものである。
「いつも言ってるでしょう。人を指差したらダメ。それは失礼でお行儀の悪いことなの」
そう、いつも言われているのだ、恥ずかしながら。
そしてその都度根気よく僕を叱ってくれるこの人こそ、今日のイベントのもう一人の主役であった、蝉川夏哉先生である。
蝉川先生、筏田先生、そして僕。担当を同じくする作家が一堂に会した。我々はある意味での兄弟のような関係であり、僕にとっての2人はそれぞれ姉と兄のような存在と言える。
僕たちの話題は、まず第一にいましがた終わったトークイベントについて、それから6月に発売される筏田先生のデビュー作の文庫のことや、大好評の『異世界居酒屋「のぶ」』のアニメのこと。
それから、僕のこの連載についても。
「毎回楽しみにしてるよ。特によかったのはやっぱり取材記だね。現地の空気が感じられたよ」
「ありがとうありがとう。あと蝉さんはいつもいろいろ教えてくれるのもありがとう。学ばせていただいてます」
僕がお礼を言うと蝉川先生は「なんのなんの」と味のある返事をくれた。
「そういえば右さん(付き合いの長い人はみんな僕をこう呼ぶ)、取材と言えば、あれはいつ行くのかね?」
「あれ?」
「あれだよ、あれ。群馬からアクセスの良い北関東で、妖怪の中でもとびきり名高くて、おまけに異類婚姻譚的な要素もある、あれ」
なんのことだろう。北関東、とびきり有名、異類婚姻譚……。
ダメだ、さっぱりわからない。
僕がはてな顔をしていると、蝉川先生がボソッと言った。
「殺生石」
「あ、あー! あー!」
なるほど、と僕は内心膝を打つ。現実にも両手を叩く。
鳥羽上皇の寵姫であった伝説の妖狐、玉藻の前。本編第3話でも少しだけ触れたこの妖狐は、正体を見破られた後は下野国の那須野(現在の栃木県那須郡)にまで落ち延びたが、そこでも悪行を働いた結果討伐軍が編成され現地で討たれた。
退治された玉藻の前は巨石に変じたと伝説は語るが、その石こそが『殺生石』。現代にまで残る伝承の遺物である。
「取材記もめでたくコーナー化が決まったって言ってたけど、だったらここは是非押さえておきたくないかね。高崎から那須はちと遠いかもしれんけど、それでも龍ケ崎よりは近いんでないかい」
うん、うんうんうん。赤べこのように何度も首肯く僕である。
こうして取材したい場所がまたひとつ増えた。継続が決まったばかりの取材記、これもきっと面白いコーナーになるに違いない。
「私は君たちと違って神話とかそういうのはからっきしなんだけど」
なにしろ恋愛小説家だからね、と筏田先生。
「そのかわり、イルイコンインタン? っぽい映画で大好きな作品があるから教えるよ。『天使とデート』ってやつ」
「天使とデート」
タイトルを復唱してみた。
観たことはない。ないのだが……なんだろう、どこかで聞いたことがあるような。
……あっ!
「もしかして、ありえないに出てこなかった?」
正解! と筏田先生は言った。
ありえないとは恋愛小説家筏田かつらのヒット作『君に恋をするなんて、ありえないはずだった』のことである。世間では『君恋』と略されることも多いけど、僕らはもっぱら『ありえない』と略称している。
「天使が死期の近い男のところにお迎えに行って、うっかり事故って飛べなくなって、その男と一緒に過ごすうちに惚れちゃうってお話なんだ。エマニュエル・べアールのかわいさがマジ人外レベルで、めっちや可愛いぞ!」
恋愛作家らしい観点でのプレゼンは、神話・伝承ズレした我々にはむしろ新鮮に響いた。人外レベルに可愛いエマニュエル・べアールを、是非見てみたくなった。
それに、と僕は思う。
それに、天使との異類婚姻譚、これもまた神話ズレした我々には新しいのだ。
なにしろ天使というのは聖書的存在の代表だ。日本には存在しなかった概念だし(イメージが近いところでは羽衣伝説の天女とかもいるけどこれは違う)、キリスト教の教えが支配的だった中世以前のヨーロッパにおいては、『天使と人間が結ばれて』みたいな話は禁忌の領域だったのではあるまいか(キリスト教の教義がどれだけ支配的だったかについては、読者だよりでやった『美女と野獣』の部分を思い出して欲しい)。
天使との異類婚姻譚。これも一度テーマとして取り上げてみたい。
今回の僕の東京行は、だいたいそんな感じだった。
収穫はたくさんあった。連載についての打ち合わせは実に有意義なものとなったし(その内容については前2回で皆様にお伝えした通りである)、今後扱ってみたいテーマや素材についても多くの示唆を頂けた。
しかし僕にとって、そしてこの連載にとって本当に嬉しくて重要だったのは、今回得られた新しい出会いと、そして温められた旧交だったのではないかと思う。
なぜなら『作家と学ぶ異類婚姻譚』は、人と人との繋がりにより続いていく連載なのである。
……いま「なんか露骨にまとめっぽい」と思ったそこのあなた、察しがいいね。
現在は更新予定日前日の午前11時。これから校正の赤入れと直しと必要なら注釈も書いて……これらを18時までにすべて終わらせなければいけないのである。露骨でも強引でもまとめないわけにはいかん時間なのだ。重岡さんの原稿催促の間隔もかなり極まってきた感がある。
そういうわけで、今回はここまでだ。
次回は久しぶりの読者だより! 皆様からのメッセージを一気にご紹介いたします!
それでは、読者の皆様、今後とも作家と学ぶ異類婚姻譚をよろしくお願いします!
ところで重岡さん、妻が重岡さんからなんとかってゲームを一緒にやろうって誘われたと言ってるのですが、いつのまにマイワイフのスカイプを聞き出したのでしょうか?
※1
近づくとアイテムがもらえるポケモンGOのチェックポイント。現実のランドマークやコンビニがこれに設定されている。ポケモン捕獲に必要なモンスターボールも基本的にスポットで手に入れるのだが、都内では石を投げれば当たるほどにあるスポットも田舎には全然ない。
※2
やれやれ、僕はため息をついた。こんな感じのセンテンスが村上春樹先生の小説には実によく出てくるのだ。
※3
『パセラはカラオケ屋さんじゃなくてカラオケも入った複合アミューズメント施設ですよ』って朱入れされてたんだけど、重岡さんだって当日は完全にカラオケ屋って認識でいたはずです。後付けの知識で都会人顔するのはやめてください。
※4
大先輩に対して奢ってくださいってだいぶ図々しかったなと書いたあとで反省したのだけど、朱入れされて戻された原稿にはここに「わたしも!」って入ってました。重岡さんは俺の5倍図々しい。
※5
ハリウッド映画って台詞を印象づけたい時とか、やったら意味深な小声にならない? なるよね? 重岡さんに言ったら全然理解されなかったんだけど。「わかります!」って人、メッセージお待ちしてます。
*作者紹介*
東雲佑(しののめ たすく)。幻想小説を得意としている。第3回なろうコンの拾いあげ作品『図書館ドラゴンは火を吹かない』が宝島社より発売中。
第2回モーニングスター大賞では『雑種の少女の物語』が最終選考まで残り、社長賞を受賞。ちなみに、第1話の作中に登場する「先日のエッセイ」とは『名前の中のストーリー』のこと。
東雲佑(しののめ たすく)。幻想小説を得意としている。第3回なろうコンの拾いあげ作品『図書館ドラゴンは火を吹かない』が宝島社より発売中。
第2回モーニングスター大賞では『雑種の少女の物語』が最終選考まで残り、社長賞を受賞。ちなみに、第1話の作中に登場する「先日のエッセイ」とは『名前の中のストーリー』のこと。
『作家と学ぶ異類婚姻譚』
第1話
読者だより①
第2話
読者だより②
『シェイプ・オブ・ウォーター』特集
第3話
~東雲佑の取材記 〈女化紀行 前編〉~
~東雲佑の取材記 〈女化紀行 後編〉~
読者だより③
読者だより④
~東京編・連載の今後について~
~東京編・東雲佑の野望~