作者:東雲佑
ペンネーム『奥山千尋』さん
ユーチューバー重岡女史を見てきます。
ユーチューバー重岡女史を見てきます。
「おう、見てこい見てこい。そんで魔女ゲオカを大いに笑ってやってくれ」
「ひどいこと言わないでください泣きますよ! それにゲオカじゃないです! 見習い魔女ルタです!」
「免罪符売り捌くの?」
「それはルター……あ、違う! ルターは免罪符を売り捌いたんじゃなくて売り捌いてた人たちに『コラッ!』ってした側です! 引っ掛けないでくださいよ!」
「勝手に引っかかったんじゃん……」
こんなユーチューバー重岡女史が送るパンタポルタチャンネル、皆さんもよかったら見てあげてね。
「皆さまこんにちは。新紀元社の重岡です」
「こんにちは皆さん。東雲です、作家の」
今回のご挨拶は倒置法を駆使してみました。
一週間のご無沙汰でしたが、皆さまお元気でしたか?
「さて、先週に引き続き、今回も読者だよりです。ちなみに前回も記事掲載直後からたくさんのメッセージをいただいています。重岡女史ともども有り難さに震えておりました」
「ぶるぶる。わたしわるいスライムじゃないよ。あとゲオカじゃなくてルタだよ」
……ちっ、しつけーな。
「えー、ということで! 今回もたくさんのメッセージをご紹介させていただきます! それでは重岡さん、いつもの行きましょう! 読者の皆さんも、よかったら画面の前でご一緒に!」
「はい! それでは!」
「学ぼう!」
「学びましょう!」
そういうことになった。ちなみにこの時代錯誤な『ご一緒に!』の茶番は全部魔女ゲオカの書いた台本です(重岡注:嘘です!)。
∞~~~∞~~~∞~~~∞~~~∞~~~∞
「今日の一発目は、前回時間(もうおわかりですね。便宜的表現です)の問題でほとんどやれなかったタヌキの話題の続きです。と、その前に。重岡さん」
「はい。第3話の『キツネに対してタヌキは生息域が狭いことが伝承が少ない原因になってるかもしれない』という記述について、『タヌキのほうがキツネより生息域が広いのでは?』とのご意見を多数お寄せいただいてます」
「はい。実はこれ、『世界的な規模での生息域』について言及したつもりでした。海外ではタヌキは珍しい動物なのだそうです。ですが、日本国内に限っていえば皆様のご指摘通り、タヌキは数ある野生動物の中でもかなり身近な存在です」
これは民話に語られる昔はもちろん、現代に至るまで変わらない(それこそゴールデンウィークに轢かれて死んでるの見ました)。
「野犬みたいな危険な動物ではないし、アライグマと違って外来種でもない。それにシカみたいに増えすぎて困ってるって話も聞かない」
「法的にも国民感情的にも、存在を認められた野生動物って感じですね」
「だね。ということで、紛らわしい文章を書いてしまってごめんなさい」
「今後は気をつけてくださいね。では、メッセージ行ってみましょう!」
「はい…………ん? ちょっと待てテメエなんだその言い草はよ!」
ペンネーム『緒方裕梨』さん
第3回掲載後から狸の婚姻譚が少ない理由について調べていたのですが、ちょっとおもしろい論文を読みました。
それによると
・狐婿・狐嫁話が狸やムジナに置き換わることもある
・狐の異類婚姻譚は圧倒的に嫁が多い
・動物嫁は100%人に変身・結婚する(動物婿は変身しないケースもある)
・狐嫁は他の陸上動物に比べて「来訪型」の割合が高い(来訪型=ふらりと現れる系。他の陸上動物は高割合で報酬・代償型)
・動物嫁がもたらすものは
「機織り、家事、看護のような労働能力」
「呪物を与えたり、豊穣や超自然的な事象を起こす能力」
のパターンに大別できる
とのことで、「狐狸」と化けるけものといっしょくたにされる割に、生息域も物語の数も、特徴も印象も扱われ方も、何もかもが違いすぎて狐の婚姻譚を狸に変換しづらいという現象が起きているように見えます。
(むしろ共通してるのは「化かすけもの」というだけでは……)
あるいはもしかすると、キツネの婚姻譚の方が狸の婚姻譚よりも先に発生(あるいは海外から流入)したため婚姻譚はキツネに任せて、狸は狸の物語を作っていったのではないでしょうか。
狸は狸で、労働や超自然的な能力自体は狸も持っていて(狸の糸車、狸田、狸舟など)
結婚という形をとらなくても恩返しはできますし、いたずらをして驚かしたり懲らしめられる話は狸のほうが圧倒的に多いですし。
これはある種、物語と動物の生存戦略(?)なのかもしれません。
第3回掲載後から狸の婚姻譚が少ない理由について調べていたのですが、ちょっとおもしろい論文を読みました。
それによると
・狐婿・狐嫁話が狸やムジナに置き換わることもある
・狐の異類婚姻譚は圧倒的に嫁が多い
・動物嫁は100%人に変身・結婚する(動物婿は変身しないケースもある)
・狐嫁は他の陸上動物に比べて「来訪型」の割合が高い(来訪型=ふらりと現れる系。他の陸上動物は高割合で報酬・代償型)
・動物嫁がもたらすものは
「機織り、家事、看護のような労働能力」
「呪物を与えたり、豊穣や超自然的な事象を起こす能力」
のパターンに大別できる
とのことで、「狐狸」と化けるけものといっしょくたにされる割に、生息域も物語の数も、特徴も印象も扱われ方も、何もかもが違いすぎて狐の婚姻譚を狸に変換しづらいという現象が起きているように見えます。
(むしろ共通してるのは「化かすけもの」というだけでは……)
あるいはもしかすると、キツネの婚姻譚の方が狸の婚姻譚よりも先に発生(あるいは海外から流入)したため婚姻譚はキツネに任せて、狸は狸の物語を作っていったのではないでしょうか。
狸は狸で、労働や超自然的な能力自体は狸も持っていて(狸の糸車、狸田、狸舟など)
結婚という形をとらなくても恩返しはできますし、いたずらをして驚かしたり懲らしめられる話は狸のほうが圧倒的に多いですし。
これはある種、物語と動物の生存戦略(?)なのかもしれません。
「……このペンネーム『緒方裕梨』さんて、パンタポルタでいろいろイラストの仕事されてる、あの緒方さん?」
「……はい、この『作家と学ぶ異類婚姻譚』のロゴも描いてくれた、その緒方さんです」
「……え、緒方さんて、新紀元社の社員さんじゃないよね?」
「……はい、いろいろとお世話にはなってますけど、フリーランスの方です」
すげえ、完全に朱に交わって赤くなってる……。
いや、そういえば僕もこの連載はじめてから妙にファンタジーに通じてきた気がする。
なんということでしょう、これが新紀元社に染まるということなのか。
それはそれとして。
「……おい、どうするよ。この投稿、完璧すぎてただただ感心するしかできねーぞ」
「……私たちが補完する余地ないですよね」
すげえ以外にろくにコメントも浮かばないぞ。つか、論文? そんなん生まれてこのかた読んだことないぞ。
「来訪型とか報酬・代償型とか、これ今後の連載の為にも覚えといたほうが良さそうだね」
「確かにキツネは来訪型多いですね。もう何度となく名前の挙がってる『狐を妻として子を生ましめし縁』も前回取り上げた『木幡狐』も来訪型です」
キツネは人間に恋をする動物なんだろうか……っていかん、今回のお題はキツネじゃなくてタヌキだった。
「……物語と動物の生存戦略って、僕が最初に言ったことになんないかなぁ……」
「なにクソアニメ(※1)みたいなこと言ってるんですか。だいたいそれどころじゃないですよ」
このままだと今回決定的に『作家が教わる異類婚姻譚』ですからね? と重岡女史。
そんなに強い口調で言って僕が泣いちゃったらどうするつもりなの? というかお前こそ新紀元社の面目を見せろよ。
そんな風に自分に言い訳をしながら、僕はどうにか起死回生の読者投稿を引き当てるべく意見箱を漁る(この期に及んでコーナー名通りの読者頼りなのはもう見逃してくれ)。
と、そのとき。これだ! という投稿は発見された。
ペンネーム『匿名希望』さん
異類婚姻譚が好きで、第3話の紹介がTLに流れて来てこちらのエッセイへ辿り着きました。読みやすく、とても面白かったです。タヌキの異類婚の続報に期待しております。
一つ気になるのは、クソリプ的な意見で恐縮ですが、タヌキのイラストがアライグマ風になり、黙っていられずご意見お送りします。正しくは(参考サイト)の通り、尻尾が縞々ではなく、目の間が黒くないのがタヌキです。書籍化などの際に、そういえば動物好きが何か言っていたなぁと思い出していただけると幸いです。
異類婚姻譚が好きで、第3話の紹介がTLに流れて来てこちらのエッセイへ辿り着きました。読みやすく、とても面白かったです。タヌキの異類婚の続報に期待しております。
一つ気になるのは、クソリプ的な意見で恐縮ですが、タヌキのイラストがアライグマ風になり、黙っていられずご意見お送りします。正しくは(参考サイト)の通り、尻尾が縞々ではなく、目の間が黒くないのがタヌキです。書籍化などの際に、そういえば動物好きが何か言っていたなぁと思い出していただけると幸いです。
「ちょ……ひ、卑怯です! いまこれは関係ない話題じゃないですか!」
「関係ないことあるかい。なんつっても今回はタヌキの話題なんだからよ」
さっきまでいい気になって僕を攻め立てていた女史が、面白いように気勢を削がれている。
形勢は逆転したのだ。
「パンタポルタでタヌキったら、ぽる太くん(※重岡注1)だよね? なあぱん太くん、お前の相方タヌキじゃないらしいぞ?」
「い、いえ、これは違……」
「なにが違うんよ? そういやパンタポルタチャンネルの動画、ぽる太だけいなかったよね。もしかしてすでにリストラ計画が……」
「ち、ちが! ちゃんと名前は出てたじゃないですか!」
「アライグマつったら、外来種じゃん」
「あ、あう……」
「増えまくって生態系を荒らしまくる害獣で、同じ外来種でも雷獣の正体という説もあるハクビシンとは」
「はいはいはいはい! 次のお題に行きましょう!」
あ、日和った。まあいい、今回は痛み分けということにしておこう。
ペンネーム『白蛇イリア』さん
更新お疲れ様です。
今回の話を読んでふと疑問に思ったのですが私の大好きな曲に「The Beast.」という醜い人が美しい獣になって人に恋をするみたいな内容なのですがこういう元人間と人間との恋愛は異類婚姻譚に含まれるのでしょうか?
更新お疲れ様です。
今回の話を読んでふと疑問に思ったのですが私の大好きな曲に「The Beast.」という醜い人が美しい獣になって人に恋をするみたいな内容なのですがこういう元人間と人間との恋愛は異類婚姻譚に含まれるのでしょうか?
ペンネーム『優衣』さん
人の心があるかどうか。それで美女と野獣が異類婚姻譚か否かという論争がTwitterで起こってますが、では、人の心がなかったというかぐや姫と帝は異類婚姻譚なのでしょうか?かぐや姫は途中で自らのためにツバメの巣を取ろうとした男性が死んだと聞いて「あら悲しい」とさらっと受け流してます。けれども、最後の月に帰る場面では感情を手に入れ、別れを悲しみ、みんなに何かを残していこうと考えます。ですので、かぐや姫は異類婚姻譚(結ばれてませんが)になるのかどうか、気になります。
人の心があるかどうか。それで美女と野獣が異類婚姻譚か否かという論争がTwitterで起こってますが、では、人の心がなかったというかぐや姫と帝は異類婚姻譚なのでしょうか?かぐや姫は途中で自らのためにツバメの巣を取ろうとした男性が死んだと聞いて「あら悲しい」とさらっと受け流してます。けれども、最後の月に帰る場面では感情を手に入れ、別れを悲しみ、みんなに何かを残していこうと考えます。ですので、かぐや姫は異類婚姻譚(結ばれてませんが)になるのかどうか、気になります。
「起こりましたね、プチ論争」
「起こったねえ」
起こったのだ。前回の読者だよりで『美女と野獣』に触れたのがきっかけに、本連載の読了ツイートを媒介にして(皆さま、いつも読了報告や感想のツイートありがとう!)『美女と野獣は異類婚姻譚なのか?/異類婚姻譚として扱うべきなのか?』という議論に火がついたのである。
論争と言っても、読者の皆さんがそれぞれに『私はこう思う!』っていう意見を発信してくれていただけで、相手を言い負かしてやる的な衝突とかはまったくなかったので、そこは安心していただきたい。
前にも言ったかもしれないけど、僕は毎回の記事掲載後に皆さんが読了ツイートで自分の考えを語ってくれているのを見るのが大好きなのである。いかにも一緒に学んでくれている感があるし、毎週頑張って原稿を上げている自分へのご褒美のように感じるのだ。
「ということで、今回の件についても僕としては大歓迎です。しかし、すごい熱量だったなあ」
「ヤマザキコレ先生(※2)もツイートしてましたね、『美女と野獣は戦争になる』って。争いにはなってませんでしたけど、熱とか圧とかは確かにそのくらいすごかったです」
人外沼って言葉を今回初めて聞いたよ。ほんとに実にいろんな沼があるもんだなあ。『らんま1/2』みたいだ(※重岡注2)。
「それで、東雲先生的には、美女と野獣は異類婚姻譚として、アリですか? ナシですか?」
「もちろんアリだと思います! でも『ナシだと思う!』って意見は、それはそれで同じくらいアリだと思います!」
異類婚姻譚は自由。本編第2話で3人の導師から授けられたこの哲学は、当連載の一貫したスタンスでありまた読者とも共有していきたい合言葉だ。
というわけで、皆さんもそれぞれ自分の異類婚姻譚観を大事にしてね。そして、良かったらたまにはその大事なやつを我々にご披露ください。メッセージはいつでも受け付け中です!
「ねえ、今回これかなり良いこと言った感あるんだけど、尊敬されたかな?」
「そうですね。でも自分で言っちゃったから無事帳消しだと思います」
ぐえー。なんとか失われたリスペクトを取り戻さなければ。
「あ、そうだ。ここで、今回の件に関係のありそうな投稿をもう一つ取り上げます」
ペンネーム『イワタニ』さん
起源や、キリスト教など宗教との関わり合いの中でどのように異類婚姻譚は捉えられているのかといった異類婚姻譚の歴史が知りたい。
起源や、キリスト教など宗教との関わり合いの中でどのように異類婚姻譚は捉えられているのかといった異類婚姻譚の歴史が知りたい。
「そもそも美女と野獣論争の争点って『野獣は元々人間の王子なんだから異類とは言えない』ってとこにあると思うんだけど、どうも西洋、特にキリスト教圏に伝わる異類婚姻譚に登場する異類は『人間が魔法やら呪いで姿を変えられた存在』ってパターンがかなり多いみたい」
「本質が動物ではなく人間なんですね。動物が人間に化ける日本とは反対ですよね」
「そうそう。で、ここからがペンネーム『イワタニ』さんの質問にかかってくるんだけど、これにはキリスト教(というか聖書?)の教えが大きく関わっているそうです。聖書では神が自分に似せて作った人間とそれ以外の動物とでは扱いがまったく異なって……」
「あ、なるほど魂の問題ですね。『われわれのかたちに、われわれにかたどって人を造り、これに海の魚と、空の鳥と、家畜と、地のすべての獣と、地のすべての這うものとを治めさせよう』、創世記1章26節です。まぁざっくりまとめちゃいますけど、要するに人間以外の動物には魂がないから、その魂の不在である動物たちが人に化けて人と結ばれるという物語は神学的に成立しない。しかし元が人間であれば当然魂も存在するのでオーケー。そういうことですね?」
「こっちが求めてないときにばっか新紀元ムーブ決めて美味しいとこ掻っ攫ってくのほんとまじやめてくれる?」
学んだー。あー、テンション下がるなもう。
「今日は2つも学んでしまいましたね!」
「そっすね。そーーーっすね」
「まあまあまあまあ、そんな風に不貞腐れてないで、すまーいるですよ。すまーいる!」
うっせえバーカ。
「では、本日も最後はふつおたのコーナーです!」
ペンネーム『無名のファン』さん
いつも楽しく読ませて頂いております。
東雲先生の「読者と共に学んでいく」というスタンスに、私も思いっきり甘え、たくさん「学んだー」させて頂いてます。
そして、東雲先生と重岡女史のかけ合いは自然と口角が上がってしまいます。暖かいコラムです。素敵です。しかし、なによりも私は東雲先生の紡がれる文章がとても好きです。それがこのコラムの1番の魅力だと信じています。
先日、図書ドラ購入しました。最近はwebでも愛読していた物語を紙で楽しめる幸せを独り占めしています。
長くなりましたが、東雲先生、小さな無名のファンではありますが、僅かながらでも力になれるよう祈りを込めて応援させて頂きます。これからも美しい文章を書いて書きまくってください。また、新しい物語を読めることを楽しみにしております。
いつも楽しく読ませて頂いております。
東雲先生の「読者と共に学んでいく」というスタンスに、私も思いっきり甘え、たくさん「学んだー」させて頂いてます。
そして、東雲先生と重岡女史のかけ合いは自然と口角が上がってしまいます。暖かいコラムです。素敵です。しかし、なによりも私は東雲先生の紡がれる文章がとても好きです。それがこのコラムの1番の魅力だと信じています。
先日、図書ドラ購入しました。最近はwebでも愛読していた物語を紙で楽しめる幸せを独り占めしています。
長くなりましたが、東雲先生、小さな無名のファンではありますが、僅かながらでも力になれるよう祈りを込めて応援させて頂きます。これからも美しい文章を書いて書きまくってください。また、新しい物語を読めることを楽しみにしております。
ペンネーム『くらげ』さん
『作家と学ぶ異類婚姻譚』楽しく読ませて頂いております。
このシリーズは、今書かせて頂いている読者だよりでも「全5回」とされていますが、本当に5回で終わってしまうのでしょうか。
とても面白く興味深く、そして東雲先生の素直は地の文が読んでいて心地良く、たった5回で終わってしまうなんて勿体ない事に思われます。できましたらもっと長く、もっともっと長く続けて頂くわけにはいかないでしょうか。
新紀元社さん、そして東雲先生にもご都合があるのは分かります。しかしまだまだ読みたいのです。
わがままな主張ではありますが、1つの意見として投稿させてください。
そしていつか、出版の形で発表される事も期待しております。
『作家と学ぶ異類婚姻譚』楽しく読ませて頂いております。
このシリーズは、今書かせて頂いている読者だよりでも「全5回」とされていますが、本当に5回で終わってしまうのでしょうか。
とても面白く興味深く、そして東雲先生の素直は地の文が読んでいて心地良く、たった5回で終わってしまうなんて勿体ない事に思われます。できましたらもっと長く、もっともっと長く続けて頂くわけにはいかないでしょうか。
新紀元社さん、そして東雲先生にもご都合があるのは分かります。しかしまだまだ読みたいのです。
わがままな主張ではありますが、1つの意見として投稿させてください。
そしていつか、出版の形で発表される事も期待しております。
「うおー! うおー! ありがとうございます!」
一発で機嫌を持ち直す僕であった。やはり持つべきものは読者様である。ガチオタユーチューバー担当などではなく。
「『そしていつか、出版の形で発表される事も期待しております』だってよ。ねえ、この連載、本になったりしないの?」
「んー、まぁ今後もそういう要望がたくさん届いたら考えるって感じですかね」
「まじか! らしいです! みんな、よろしくな! いえーい!」
「玉虫色の回答にそこまで胸躍らせないでくださいよ! いいですか、『たくさん届いたら考える』ですからね! たくさん! 考えるだけ!」
ペンネーム『ベニサンゴ』さん
取材旅行お疲れ様でした。
昔話の一つとして知っているだけの女化狐の逸話が、しっかりと足下に根付く土地があるというのは、なんとも不思議な気分になります。
東雲先生と気さくに言葉を交わす女化町の皆様は、まるで女化狐の婿となった男のような、心優しい方々ばかりで、その様子がにじみ出る文章に、わたしもほっこりとしました。
取材旅行お疲れ様でした。
昔話の一つとして知っているだけの女化狐の逸話が、しっかりと足下に根付く土地があるというのは、なんとも不思議な気分になります。
東雲先生と気さくに言葉を交わす女化町の皆様は、まるで女化狐の婿となった男のような、心優しい方々ばかりで、その様子がにじみ出る文章に、わたしもほっこりとしました。
ペンネーム『みにら』さん
すごく良かったです! 飾らない言葉でサラッとしているけれど、読者を女化の地へ連れて行ってくれました。旅行作家にもなれますね!(笑) 目をおだいじに!
すごく良かったです! 飾らない言葉でサラッとしているけれど、読者を女化の地へ連れて行ってくれました。旅行作家にもなれますね!(笑) 目をおだいじに!
「女化紀行も反響すごかったですね。新しい試みだったんでどうなるかと実はちょっとだけ心配してたんですけど、文句なしの大評判でした」
「ありがてぇです、ありがてぇです。紀行文はずっと書きたかったジャンルだし、取材をして文章を書くっていうことも是非やってみたいと思ってたのだ。今回はいっぺんに二つも夢が叶いました」
機会をくださった新紀元社様、そして読んでくれた読者の皆様、本当にありがとうございました。
「あ、そういえば、こんなメッセージも来てたんだけど」
ペンネーム『えのきゆ』さん
いつも楽しく拝読させていただいております。この前、テレビで分福茶釜がやってまして、あれ、これ、狸の異類婚姻譚に近いのでは?と思い、wikiを見てみたところ、なかなか面白い話だったので、余裕があったら分福茶釜も参考にしてみてください。茶釜の狸は雄ですが、雄同士でも甲斐甲斐しく尽くす様などはなかなかくるものがあると思います!
いつも楽しく拝読させていただいております。この前、テレビで分福茶釜がやってまして、あれ、これ、狸の異類婚姻譚に近いのでは?と思い、wikiを見てみたところ、なかなか面白い話だったので、余裕があったら分福茶釜も参考にしてみてください。茶釜の狸は雄ですが、雄同士でも甲斐甲斐しく尽くす様などはなかなかくるものがあると思います!
「分福茶釜って、なにを隠そう群馬の伝承なんだよね。上毛かるた(※3)にも読まれてるよ」
ぶの札。分福茶釜の茂林寺。
「群馬県館林市。ここなら日帰りで行って来れる距離だし、そのうちまた取材記やらせてもらえないかな!」
「そうですね。これも読者からの要望が多かったら、ってことで」
そればっかりかよ……。
「さて、今回はまだお時間(便宜的表現)に余裕があるので、最後にあと何通か、まとめてになってしまいますがメッセージをご紹介させていただきますね」
ペンネーム『りぅ』さん
事故で目が不自由との事。新参者で何も知らずごめんなさい。奥様が代りに色々な発見をされてお二人の間にある無邪気さと優しい時間を感じました。『狐』を題材にされているのでご利益あるかもですね♪亡くなった祖母が農家で『五穀豊穣』等の感謝を近所のお稲荷さんに油揚げを奉納しに行く時に毎回付いて行きました。やはり暗くてゲゲゲの森。幼かったので怖くて泣いてしまったら祖母が『怖くなんかナイよ。神様なんだよ』と言ってくれて一緒に手を合わせていた事を思い出しました。祖母は信心深くご先祖様やお地蔵さまも大切にしてお参りは欠かさなかったです。東雲先生にもご加護がありますように。
事故で目が不自由との事。新参者で何も知らずごめんなさい。奥様が代りに色々な発見をされてお二人の間にある無邪気さと優しい時間を感じました。『狐』を題材にされているのでご利益あるかもですね♪亡くなった祖母が農家で『五穀豊穣』等の感謝を近所のお稲荷さんに油揚げを奉納しに行く時に毎回付いて行きました。やはり暗くてゲゲゲの森。幼かったので怖くて泣いてしまったら祖母が『怖くなんかナイよ。神様なんだよ』と言ってくれて一緒に手を合わせていた事を思い出しました。祖母は信心深くご先祖様やお地蔵さまも大切にしてお参りは欠かさなかったです。東雲先生にもご加護がありますように。
ペンネーム『耕土植稲』さん
谷川俊太郎の詩をググリましたが、確かにこれは記事にできない(笑)
ただ、一読して、自己と空、生と死の境界が曖昧になっていく詩のように感じましたが、同一の存在になりたいという願望は婚姻で良いのでしょうか。
谷川俊太郎の詩をググリましたが、確かにこれは記事にできない(笑)
ただ、一読して、自己と空、生と死の境界が曖昧になっていく詩のように感じましたが、同一の存在になりたいという願望は婚姻で良いのでしょうか。
ペンネーム『しなもん』さん
毎週楽しく読ませていただいています。
初めは異類婚姻譚は人と人外の恋愛話としか思っていませんでしたが、記事を読み進めていくうちにその種類の多さや奥深さに驚くばかりです。
話題の「シェイプ・オブ・ウォーター」はそのままの姿で人と恋に落ち、定番の「美女と野獣」は愛のおかげで元の姿に戻る。どちらもそれぞれの良さがあって私は大好きです。
その一方で、人が人外になってしまう物語は少ないような気がします。パッと思いつくのは「安珍清姫伝説」ですが、人同士の恋愛話なのでちょっと違うような…。相手と結ばれるために人が人外になる異類婚姻譚はあるのでしょうか?
毎週楽しく読ませていただいています。
初めは異類婚姻譚は人と人外の恋愛話としか思っていませんでしたが、記事を読み進めていくうちにその種類の多さや奥深さに驚くばかりです。
話題の「シェイプ・オブ・ウォーター」はそのままの姿で人と恋に落ち、定番の「美女と野獣」は愛のおかげで元の姿に戻る。どちらもそれぞれの良さがあって私は大好きです。
その一方で、人が人外になってしまう物語は少ないような気がします。パッと思いつくのは「安珍清姫伝説」ですが、人同士の恋愛話なのでちょっと違うような…。相手と結ばれるために人が人外になる異類婚姻譚はあるのでしょうか?
ペンネーム『mig』さん
毎回興味深く拝読しております。しかし、いつの間にか話数が2桁に…全5回はどちらへ…?(本編的には折り返したとこですが、オマケが凄い…むしろ本編あと2回で収まるんです??)
さておき、こないだから上がっている狸と狐の比較とか不思議な感じですよね。狐狸妖怪、って一括りにされる割に、狸は悪戯レベルから非道な悪さまで人と深く関わる一方で、狐は神様の使徒とかでちょっととっつき難く高慢なイメージが付いて回るので。浅学な個人的感想ですが。
稲荷のお狐さんと酒瓶提げた狸ですよ、差があり過ぎる。
夏日を記録したかと思えば突然冷え込むような落ち着かない気候ですが、お体ご自愛なさってください。週3更新期待しています。
毎回興味深く拝読しております。しかし、いつの間にか話数が2桁に…全5回はどちらへ…?(本編的には折り返したとこですが、オマケが凄い…むしろ本編あと2回で収まるんです??)
さておき、こないだから上がっている狸と狐の比較とか不思議な感じですよね。狐狸妖怪、って一括りにされる割に、狸は悪戯レベルから非道な悪さまで人と深く関わる一方で、狐は神様の使徒とかでちょっととっつき難く高慢なイメージが付いて回るので。浅学な個人的感想ですが。
稲荷のお狐さんと酒瓶提げた狸ですよ、差があり過ぎる。
夏日を記録したかと思えば突然冷え込むような落ち着かない気候ですが、お体ご自愛なさってください。週3更新期待しています。
ペンネーム『本屋男』さん
東雲佑応援団の一人 異類婚姻譚と東雲夫婦が楽しい
東雲佑応援団の一人 異類婚姻譚と東雲夫婦が楽しい
「読者の皆様、いつもたくさんのメッセージ、ありがとうございます」
「ありがとうございます! いえーい!」
「それじゃ、先生。いつもの挨拶を!」
「おう。それでは今回も!」
「はい!」
「学んだー!」
「学んだー!」
∞~~~∞~~~∞~~~∞~~~∞~~~∞
※1
アニメ『ポプテピピック』及び同名の原作漫画のこと。登場人物がネットで流行した他作品の台詞について「私が最初に言い出した事になんねーかな」と言い放つ回がある。
※重岡注1
パンタポルタのマスコットキャラクターの片割れ。長老と呼ばれることもある博識なおじいさん(という設定)。タヌキに見えるかもしれませんが、あくまでファンタジー生物です!
※2
連載第1回で現代の異類婚姻譚代表として名前の挙げられた大人気漫画『魔法使いの嫁』の作者。アニメ化もした『魔法使いの嫁』は人外の紳士エリアスと人間の少女チセの物語。お嫁さんになるべくして迎えられたチセとエリアスが絆を育んでいくストーリーは、『異類婚姻譚から始まる物語』とも言える。
◎おすすめ記事
【インタビュー】2017年10月TVアニメ放送開始!『魔法使いの嫁』ヤマザキコレ先生
※重岡注2
「沼ってなんのこと?」と思ったみなさん、ごめんなさい。東雲先生にはよく言っておきますので……。こちら、沼ではなく泉です! 『らんま1/2』には、溺れた者に呪いをかける呪泉郷という泉がでてきます。水をかぶるとパンダになるおじさんもいますよ!
※3
群馬県の歴史・文化が札になった郷土かるた。群馬県民であれば未就学児でも読み札を諳んじられる。あまりにも身近なかるたである為、他県にはこれに該当するような郷土かるたが存在しないという事実を知らない県民も多い。
*作者紹介*
東雲佑(しののめ たすく)。幻想小説を得意としている。第3回なろうコンの拾いあげ作品『図書館ドラゴンは火を吹かない』が宝島社より発売中。
第2回モーニングスター大賞では『雑種の少女の物語』が最終選考まで残り、社長賞を受賞。ちなみに、第1話の作中に登場する「先日のエッセイ」とは『名前の中のストーリー』のこと。
東雲佑(しののめ たすく)。幻想小説を得意としている。第3回なろうコンの拾いあげ作品『図書館ドラゴンは火を吹かない』が宝島社より発売中。
第2回モーニングスター大賞では『雑種の少女の物語』が最終選考まで残り、社長賞を受賞。ちなみに、第1話の作中に登場する「先日のエッセイ」とは『名前の中のストーリー』のこと。
『作家と学ぶ異類婚姻譚』
第1話
読者だより①
第2話
読者だより②
『シェイプ・オブ・ウォーター』特集
第3話
作家と学ぶ異類婚姻譚 ~東雲佑の取材記 〈女化紀行 前編〉~
作家と学ぶ異類婚姻譚 ~東雲佑の取材記 〈女化紀行 後編〉~
読者だより③