2017年7月30日、都内某所――。
パンタポルタのマスコットキャラクターであるぱん太は、コストマリー事務局様が主催した「中世料理勉強会~修道院編~」に参加させていただきました。
無念にも当日参加できなかった皆さまに向けて、勉強会の内容から、実際に試食をしてみた感想まで、イベントの様子を余すところなくお届けします!
◎歴史を味わう! 中世料理を試食してみた
〇修道院のパン Household Bread
わ~! これはおいしい!
もっちりした食感で、噛めば噛むほど甘みがでる感じ……なんだか懐かしい味。と思ったら、米粉が使われていると聞いて納得したよ。
後味もさっぱりしていて、ずっと食べていても飽きないパン。ただし、弾力が強くて顎が疲れるから注意してね。
当時の「ミルク」と言われていたものは、アーモンドミルクだったことが多いみたい。
鳳花さんは、アーモンドミルクから手作りしてると話してくれたよ。中世料理への熱いこだわりを感じるね。
〇修道士向け豆のスープ Monastic Beans
ぱん太の知ってるスープと違う……!
衝撃を受ける参加者に優しく微笑みながら、鳳花さんが説明してくれた。
この頃のスープと呼ばれるものは、今でいうお粥のようなもので、水気はほとんどないのが普通なんだって。
味は、キマメという乾燥した割豆にほんのり塩気を足した感じ。けっこう粉っぽくて、お腹にたまる。
たまねぎと獣脂が入っているらしく、中世の料理とは思えないほど舌に馴染む味。とはいえ味付けは薄めだから、塩をかけて食べるといっそうおいしくいただけるよ!
〇ソーセージボール Mortress
意外としっかりとした味付けで、参加者のひとりが「お弁当に入れたい」と呟いていたよ。勉強会で習ったとおり、鶏肉をつかっているから、みんなもよく知る鶏団子と同じだね。
これにも獣脂と、なんと、ほんの少しクローブも入っているんだって。ヘルシーなハンバーグにもなりそうだ。修道院料理、あなどれない!
◎イベントのおわりに
勉強会は終始なごやかな雰囲気で、まるで昼下がりの中世修道院へタイムスリップしたようなひと時を過ごせたよ。
主催の鳳花さんは「実際に作ってみて、食べてみないと分からないことがたくさんある」と語ってくれた。
想像の中でしか存在しなかった中世の料理が、実際に目の前に出てきた瞬間は感動もの!
お腹に入れてわかったことは、意外にも腹持ちが良いということ。たくさん食べたわけじゃないのに、満足感がすごいんだ。
病気も多かった中世の時代、修道院の人たちは栄養価の高いものを食べるようにしていたことが理由。自分の舌で味わうことで、より一層歴史への理解が深まった気がするよ。
最後に、主催の鳳花さんに「中世料理勉強会」の大変なところをうかがったんだ。
修道院は戦禍に見舞われたこともあって、現代にほとんどレシピが残されていないと言う。
おまけに、中世の時代と現代では野菜の品種改良も進んでいるから、完全に料理を再現することは不可能……もちろん、当時の分量を鵜吞みにして作っても、まったく別の料理ができてしまうんだって。
それでも出来る限り当時の味に近づけるために、海外のブログを参考にしたり、現代の近しい料理の分量を調べながら、試行錯誤して作ってるんだ。
西欧の歴史について学びつつ、舌もお腹も満足できちゃう「中世料理勉強会」。
夏は食材が傷んでしまう関係で、料理系のイベントはしばらくお休み。次の開催は秋以降を考えているとか。
それでも我慢できないみんなに朗報! コストマリー事務局さんは、これまでにいくつかのレシピ集を刊行しているから、それを参考に自分で作ってみるのもいいかもしれないね。(詳しくは公式HPで!)
おまけに、来年あたりに商業出版の話もあるとかないとか……?
鳳花さんいわく、最近は歴史料理ブームらしくて関連イベントも徐々に増えてきているんだって。
味覚から歴史を学べる、歴史料理会。今後の展開から目が離せないね!
以上、ぱん太のイベントレポでした~。