イラスト:緒方裕梨(@colornix) |
自然の恵みにはぐくまれたアイヌの食文化
アイヌ民族の料理には、水陸の獲物・山菜・穀物・米が素材に使われます。
行者ニンニクやアザラシの脂、コケモモなど……風土を活かした伝統的なアイヌ民族の食文化をご紹介!
オハウ(汁物)
アイヌの食生活の基本となる、いわば主食のようなもの。肉や魚、山菜類を煮込み、乾燥保存した行者ニンニクを薬味に用います。最後に魚油や獣脂、そして少量のシッポ(塩)で味を調えたら完成!
ラタシケプ(煮物)
副食の定番は、直訳すれば「混ぜて煮たもの」を意味するラタンシケプ。山菜や野菜を茹でてから獣脂と少量の塩で味付けをします。
樺太ではチカリベと呼び、鱈の白子を煮て潰してからアザラシの脂で和え、コケモモの実を散らせたものなどが作られました。
シト(団子)
米粉や粟粉を丸めて茹で、獣脂や潰したイクラをつけて食べます。
明治になると、揚げた昆布を砕いて植物油と砂糖で練ったタレで和えたコンプシト(昆布団子)も登場しました。
また樺太アイヌでは、コケモモなどのベリー類やオオウバユリの球根と鮭の皮から抽出したゼラチンとあわせて凍らせた「シャーベット」のようなデザートも楽しんでいました。
◇おまけ
1コマ漫画を描いてくれている緒方裕梨さんがアイヌ料理を食べに行った食レポを公開されています! 可愛らしいイラストと美味しそうなアイヌ料理のお写真による食レポ、ぜひご覧ください。
https://www.pixiv.net/fanbox/creator/116457/post/201904
(別サイトに飛びます)
次回は11月19日に
「ゴーレムの作り方」の1コマをご紹介します♪
◎参考書籍
『図解 アイヌ』
著者:角田陽一
◎シリーズ一覧