2018年4月15日――月雫森(ツキナモリ)にて「魔法市」が催された。
パンタポルタのマスコットキャラクターぱん太は、魔法市へのゲートが開かれるという情報をいち早く掴んでいたのだった。
☆星降る森の魔法市とは☆
「星降る森の魔法市」は、場内の光量を落とし、ランタンの灯を頼りに西洋ファンタジー世界を体験できる「没入型展示即売会イベント」です。
Nihonという不思議な国にとつぜん現れた月雫森。
ここでは、魔法使いや人間以外の種族が集う魔法市が開催されている。
訪れた人々は現代日本人として迷い込むもよし、異界の住人になりすますため着替えてもよし。後悔しないために、魔法市の通貨Nihon-Yenをたっぷり持ち寄ろう。
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ある日の午後。
中世料理やファンタジー系イベントを運営するコストマリー事務局さんから送られてきた一通の招待状。それは、4月15日に開かれる魔法市へのお誘いだった。
入場券の方にはQRコードがついていて、まさに科学と魔法のコラボレーション!
考えてみると、ファンタジー世界の人たちにしてみればQRコードも魔法のようなものかもしれないね。
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さて、魔法という言葉に目がないボクはワクワクしながら魔法市の日を迎えたんだ。
ゲートが出現したという会場へたどり着いたのは、お昼の12時を回ったころ。
招待状を送ってくれたコストマリー事務局の繻さんがお出迎えしてくれたよ。さすが異世界ゲートの管理人!
繻さんに案内されてゲートを抜けると――
そこは魔法市だった 。
写真:星森魔法市準備会
仄暗い室内のそこかしこに不思議な品物を取りそろえたお店が並んでいて、エルフのお姉さんや魔法使いのマントに身を包んだお兄さんが客寄せをしているんだ。
さっそくファンタジ―世界へ迷い込んだ気分に浸っていると、入口正面のスペースに、たくさんのランタンが置いてあるのに気がついた。
「ランタンはいらんかね~」
魔女みたいな格好をしたお姉さんがにこやかな笑顔でランタンを掲げている。
そういえば、取材の前にモーニングスター先輩から「ランタンがあるといいですよ」とアドバイスをもらってたんだ(だけどランタンなんて家にある?)。
魔法市を見渡してみると、お客さんのほとんどが淡い光を灯したランタンを提げていた。たくさんの明かりがお店の間をゆらゆらと漂う光景は、まるで魔法使いたちによる秘密の集会。
せっかくだからランタンを提げて回りたかったけど、ぱん太の役目は記事の写真を撮ること。しぶしぶ諦めて、スマホを片手に突撃取材に向かったよ。
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ということで、ぱん太が最初に訪れたお店がこちら!
写真:星森魔法市準備会
わー! ふしぎな物がたくさんある!
ぱん太が気になったのは角カチューシャ。店主さんによると、猫耳と同じような感覚で楽しむアイテムらしいよ。
猫耳に飽きちゃった人は、牛や羊の角を着けてみるのもいいかもしれないね。
お次のお店には可愛らしい電球があったよ。
「これなあに?」と率直な疑問を投げかけたところ、妖精界に自生している魔法の草花を閉じ込めた電球で、飾るとさまざまな効果を得られるんだって。うーん、ファンタジー。
写真:星森魔法市準備会
杖だ~! 魔術師見習いのぱん太がとりわけ心惹かれたアイテム!
一般的に、魔術では一本の木から削りだしたシンプルな杖を使うことが多いんだけど、美しく装飾された杖は特別感があるよね。
しかもこの杖、魔法を使えない人向けに作られていて、ボクのようなパンダでも簡単に魔法が使えちゃうみたい。すごい逸品だ!
ん? なんか変な生きものがいる……。
ぱん太が怯えていると、近くにいた魔女のお姉さんが「森の精ですよ」と教えてくれた。道に迷った人を案内してくれるとか何とか。見た目のインパクトが強くて設定を忘れちゃったけど、いい精霊さんってことは覚えたよ。
魔法市には武器も売ってるんだ。
ゲーム『バイオハザード4』に登場する武器商人みたいな恰好をしたお兄さんが出迎えてくれたよ。物理で殴るタイプの人たちも楽しめちゃうのが魔法市の魅力だね。
とはいえ、ぱん太は今のところ武器を使うような場面には直面していないから忍びやかにお店を後にした……。
すごく小さな小瓶の中に花や球根が詰められていて、ミニチュア好きにはたまらないアイテム。ホントにたくさんの種類があるから、お気に入りのひと瓶がきっと見つかるはず!
こっちのお店には神秘的な鉱石が入った試験管がずらり。
この前ぱん太が取材に行った「第6回 博物蒐集家の応接間 Perspective 視点」でテーマになっていた博物理科趣味という言葉を思い出したよ。
錬金術師が出店しているのかなあ、と空想しながらさらに奥へ進んでいくと、またもや小瓶を扱うお店を発見!
「おとぎばなしのこびんです♪」
こまごまとした品物に埋もれるように座っていたお姉さんが、とっておきのスマイルで話しかけてくれた。
ファンタジー世界の雑貨屋さんってこんな感じなのかな~、なんてしみじみするぱん太。
小瓶の中には、お姉さん特製のおとぎ話が入ってるんだって。巻物になってるのがかわいいね。
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そんなこんなで魔法市を放浪していると、何だか見覚えのある、というか週に5日は見ている人影が……
「モーニングスター先輩! いつからいたのさ!」
そう。モーニングスターブックス(新紀元社のライトノベルレーベル)のTwitterを担当しているモーニングスター先輩も来ていたんだ。
「朝から来てましたよ。カメラも持ってきました」
そう言って見せてくれたのは、何だかよく分からないけど本格的なかっこいいカメラ。
「ボクのスマホカメラと違う……」
ということで、写真はモーニングスター先輩に担当してもらうことになった。
モーニングスター先輩、ぱん太の「あれ撮ってこれ撮って」攻撃に付き合ってくれてありがとう!
写真:星森魔法市準備会
光る飛行石! ドームの中にある鉱石が暗闇の中で光るんだ(光らないのもあるよ)。いつまでも眺めていられそうだね。
別のお店では、500円玉くらいのサイズの豆本を見つけたよ。小さい妖精が読んでいるのかもしれないね。いったいどんな物語が書いてあるんだろう。
ところで、モーニングスター先輩と魔法市を見て回っている間に「新紀元社なんだから、オフィスにファンタジーっぽいもの置いておこうよ」と申し立てたんだけど、いつもの「まあまあ。そのうち」でいなされちゃった。
次回はNihon-Yenをたくさん持って来ようと心に決めたぱん太であった。
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ここからは、魔法市で出会った幻想生物を一挙ご紹介!
写真:星森魔法市準備会
これは思わず連れて帰りたくなる可愛さ! フクロウのようにも見えるけど、きっとドラゴンの赤ちゃんだと思う(きっとね)。
ここにもドラゴンの赤ちゃんがいたよ! なんと可動式で、自分好みのシルエットをつくれちゃうんだ。いろんな角度で写真を撮らせてもらった中でお気に入りの一枚。
モーニングスター先輩が見つけた 鳥さん。オシャレな鳥さん。
いったい何でつくられているのかな? アンチボルドの有名な絵に似てる気がする。
そして最後に……
じゃーん! ボクもちゃっかり撮影してもらっちゃった。首から下げているのは、お守りとして身に着ける磨製石器(ストーンナイフ)だよ。
天然石ならではの鮮やかな色彩!
刃の部分は水晶や瑪瑙などのパワーストーンでつくられているんだって。なんだか本当に魔法が使えちゃいそうだね。
下からライトを当てると、光を反射する水面のような美しい精彩を放つんだ。びっくりするほどファンタジー!
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もっとじっくり見たかったけど、そろそろ魔法市のゲートが閉じる時間。
次にゲートが開かれるときまで魔法の品々とはお別れだよ。Nihon-Yenをたんまり用意していたみんなは、魔法市のアイテムを現実世界に持って帰ってこれたかな?
ゲートの管理をしているコストマリー事務局の繻さんに伺ったところ、今回の来場者数は300人くらいだったそう。
用意しておいたチケットが完売するほどの人気だから、魔法市へ来訪したいみんなは早めに情報をゲットしようね!
実は小耳に挟んだんだけど……もしかしたら、近いうちにまた違うメインゲートが開くかもしれないって管理人さんが言ってたよ! 公式サイトをチェックした方がいいかもね。
以上、ぱん太の「星降る森の魔法市」レポートでした~。
星降る森の魔法市 公式HP
https://hoshimori.jp/