呪いや願掛けなどに使うブードゥー人形をご存知ですか? かつて学校などで流行っていたという方や、お土産に貰ったことがあるなんて方も多いのではないでしょうか。でも、ブードゥー人形を使って実際に願掛けをしたことがあるという方は、そう多くはないのではないでしょうか。
『図解 黒魔術』(草野巧 著)では、天気を悪化させたり、災厄を人に押しつけたり、猫の霊を操るなど様々な黒魔術を文章と図解で紹介しています。今回はその中から、ブードゥー人形を使った呪いや願掛けのやり方をご紹介します。
目次
ブードゥー人形ってどんな人形?
ブードゥー人形を使った魔術のやり方をご紹介する前に、まずはブードゥー人形がどういうものなのかご説明しましょう。ブードゥー人形とは、アメリカのルイジアナ州ニューオリンズで生まれた人形です。カリブ海の国ハイチにも、ゾンビパウダーなどで知られるブードゥー教という民間信仰がありますが、ブードゥー人形は元々ブードゥー教のものではありませんでした。といっても全く関係がないわけではなく、ブードゥー人形はニューオリンズで誕生した後、ブードゥー教の影響も受け現在の姿になったといわれています。
ブードゥー人形はぬいぐるみなどの一般的な人形とは違い、人間の願いを叶える力を持つとされています。日本には藁人形を使った丑の刻参りがありますが、ブードゥー人形は藁人形に似ていて、人形の体に針を突き刺すことでその人の願いを叶えてくれるのです。
ただし、ブードゥー人形は藁人形とは違い、誰かを呪う時だけでなく、復縁を願ったり苦痛を取り去りたい時などにも使えます。
では、ブードゥー人形はどこで手に入れられるのでしょう? 海外などでお土産品として売られている他、最近ではネット通販などでも買うことができます。魔術道具としてのありがたみは薄れてしまいますが、手軽に所持したいという方は調べてみるのもいいですね。
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ブードゥー人形の作り方と魔術のかけ方
自分でブードゥー人形を作ってみたいという方のために、ここからは作り方や使い方についてご説明しましょう。ブードゥー人形発祥の地ニューオリンズでは、ブードゥー人形は長さの違う2本の木の棒で作るものだとされています。2本の木の棒を十字に組み合わせ、上から麻紐で何重にもぐるぐる巻きにして人の形を作ります。最後に服を着せたり、ボタンで目をつけたりすれば完成です。
人形を作る時のポイントは、魔術をかけたい相手の特徴を人形にも反映させるということです。相手が髭を生やしているならば、人形にも髭を、長い髪をしているなら人形にも長い髪を生やすなどして、できるだけ本物の相手に似せるのです。また、人形の内部に相手の写真や髪の毛、爪などを入れたり、相手の名前を書いた紙を入れることも有効とされています。
こうしてできあがったブードゥー人形を魔術に使う際には、まち針も用意します。この時大切なことは、魔術の目的に合わせてまち針の頭の色を変えるということです。
力や権力に関係することは赤、金銭関係は黄色、精神的な安らかさに関することは緑、愛情関係は青、霊性関係は紫、苦痛や復讐に関することは黒、積極性に関することは白、生命や死に関することはピンクである。 『図解 黒魔術』p.214
準備が整ったら、いよいよ魔術をかけることができますが、やり方は簡単、願いを込めてまち針を人形に突き刺すだけです。願い事の内容はできるだけ具体的にイメージするとよいでしょう。たとえば相手に苦痛を与えたい場合は、相手が苦しむ様子を思い浮かべながら、人形の痛めつけたい部分にまち針を刺します。痛みを取り去りたい時も同様に、人形の該当する部分にまち針を刺しながら強く願うのです。
ブードゥー人形の作り方・魔術のやり方はイメージできたでしょうか。あなたの願い事が叶うことをお祈りしています。
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本書で紹介しているその他の知識
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ライターからひとこと
ブードゥー人形を使った魔術は相手を呪いたい時だけでなく、様々な願いを叶えたい時にも使えるところがいいですね。本書では作り方や見た目など、具体的な図解入りで紹介していますのでわかりやすく、魔術初心者の方にぴったりの一冊といえます。魔術に興味がある方はぜひご覧になってみて下さい。