イラスト:緒方裕梨(@colornix) |
桃太郎の鬼退治は陰陽五行説に基づいていた!
日本では昔から方角信仰が盛んで、「鬼門」と呼ばれる北東の方角は不吉だと考えられてきました。鬼門は丑寅とも呼ばれ、鬼の頭に牛のツノがあり、虎のふんどしをはいているのは丑寅が合成された魔物だからだといいます。それでは、どうして北東が丑寅と呼ばれるのでしょうか。
陰陽道には木・火・土・金・水の5つの要素からこの世のすべてが成り立っていると考える「五行説」という思想があります。
この分類には、物質だけでなく森羅万象――すなわち、干支や方角も含まれるのです。
そして、五行説にしたがって鬼門の対極を見てみると……五行は「金」、干支は「申・鳥・戌」、果物では「桃」だとわかります。このキーワードは、まさに昔話の「桃太郎」と重なりますね。
つまり、桃太郎と犬・猿・雉の仲間たちこそ、鬼退治にうってつけのメンバーだったのです。
ちなみに、落語の演目の「桃太郎」では、オトモの3匹で智・仁・勇という3つの徳を表していると説明するそうです。
次回は3月12日に
「中世英国のスプーン」の1コマ漫画を公開します♪
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